「蕎麦Web検定大学」の第4回課外講座「こそばを収穫する林間学校」を開催しました。
2011年10月29~30日、新潟県の妙高山麓で、「蕎麦Web検定大学」の第4回課外講座「こそばを収穫する林間学校」を開催しました。
今回の講座も、全国からたくさんの蕎麦好きの方々が受講してくださいました。こぞんじ「蕎麦人」さんや、東京の料理研究家、ソバリエの方々、それから全麺協の蕎麦打ち段位の高段者の方々など、「蕎麦Web検定大学」は日本中から蕎麦好きの人たちが集まる場所となりました。
まず、10月29日、妙高市のホテルの会場で、受講生の方々に今回のソバ栽培のうまくいった点、うまくいかなかった点などについて、様々な角度から検証、説明を行いました。
ご協力いただいたのは、妙高市にある「こそば亭」の市村さんや、「妙高在来種蕎麦振興組合」の石野組合長です。実際にこそばを栽培されている方々から、詳しくご説明いただき、受講生の皆さんは、しっかりソバ栽培の秘訣が頭に入ったようでした。
翌日、10月30日は、いまにも雨が振り出しそうな危うい天気でしたので、ちょっとペースを早めて、朝、10時前から刈り入れ開始。大きく育ったソバを、受講生の皆さんは、小雨が降ってきても気にも止めずに、刈り入れをすませました。それから束ねたソバを4〜5束、まとめて「島立て」をします。
今はソバの収穫というと、ほとんどコンバインを使って刈り入れますので、昔ながらのこういう作業は、なかなか見られなくなっています。
皆さん、ひとりひとりの記念写真を撮影したあと、再開の約束をして解散です。
受講生の皆さんは、「こそばの栽培」という、得難い貴重な体験をして、帰路につきました。同時に、心を打ち解けた蕎麦仲間が、何人もできたようです。
皆さん、お疲れさまでした。
そして、次回も、「蕎麦Web検定大学」で、お会いしましょう!
【受講生の皆さんから頂戴した、ご感想の一部をご紹介します】
(1)
お忙しいのに、畑の写真・テキスト・試験問題と送って頂きまして有難うございました。
台風の影響が激しい中、蕎麦人さんにも感謝しています。
蕎麦の成長の速さには、本当に驚きますね。
8月後半から続く雨に、耐えてくれるのかしらと心配でしたけれど、白い花も愛らしく見え、苗も逞しく見えるのは、親ばかでしょうか。
自分で蕎麦を打ってみたい・・・こんな思いから蕎麦の世界に興味を抱き、最初は楽しかった蕎麦打ちが、次第に難しさを知り、何で?どうして?次々と疑問点が湧き上がり、もっと知りたい・学びたいが強くなっていた時に出合えたのが「蕎麦Web検定大学」でした。
東京・青山で開催された課外講座での参加は、一人も知りあいが無く、ただ学べたと云うだけの孤独なものでしたので、夏の林間学校への一人参加は正直な気持ち不安も募りました。
しかし講座でのお話、懇親会での蕎麦談義、同室になったご縁での夜の雑談、蕎麦の種蒔き、先輩方のアドバイス・・・。少しづつ心の緊張も緩くなり、翌日に帰路のバスに乗り込む頃には、前日とは少し違う自分が居た事に気づきました。
そして、林間学校で得た物がどれほど大きい物だったのかは、日常の生活に戻り、日を追うごとにじわじわと胸の奥に炭火を灯す様な感じで気付き始めました。
私は、<蕎麦>には人と人を繋ぐ大きな何かが有る様に思えてなりません。
今回の林間学校で得た一番大きな収穫は、素敵な仲間と出逢え、片山さんの人を思いやる姿に周りの方々も自然に応え、支え合い、協力しあえるこの環境の中に、私も参加させて頂けた事です。
これからも、この環境の中でもっと色々な事を学びたい、知りたいです。
深い感謝と、尽くし切れないほどのありがとう!!
そして、蕎麦の収穫が出来る事も、大きな収穫ですね。
(2)
蕎麦畑は相当奥深い山の中でしたが、ここが片山さんの、こそば栽培にかける熱意の地だったと知り、とても感激しました。ほとんど素人な私たちに上等な畑を使わせていただけたこと、とてもうれしかったです。
土を吟味しロケーションを選りすぐっても、それでも農作業は自然に寄り添いながらの仕事なので、種を蒔きながら、また帰りの電車の中でも、せめて無事に花をつけてほしいと祈るような気持ちでした。どんな結果になるのかとても楽しみにしています。
また私たちの蕎麦に関する活動が地域の活性化に一役買うことができるかもしれないという地元の方の希望があることにも改めて気づかされました。
美味しいお蕎麦を求めてブームのようなものがありますが、片山さんの講義も含め、蕎麦は歴史と土地に根付きながら時代を超えてきたのだと実感することができました。私たちには他にどんなことが出来るのだろうかとも思います。
旅は一泊でもできると、いろんな話やら情報交換ができて、楽しさが増しますね。またこんな課外授業があったらいいなと思います。これからも「蕎麦Web検定大学」で勉強を重ねて行きたいと思います。いろいろありがとうございました。
(3)
「蕎麦Web検定大学」林間学校の蕎麦畑は無事に花が咲きましたね。管理して頂いている方には感謝です。
こちらも台風をかなり心配していました。みんなが愛情をそそいで見守っているおかげですね。
ソバは貧弱な植物であるからこそ可愛いものです。まして自分が種を蒔いたソバとなると、無事に育ったら食べるのがかわいそうなぐらいです。
ですが、愛情をそそいで挽いて、そば打ちして美味しくいただく。これがソバも喜ぶことになるのではないでしょうか。無事に育ってほしいなぁ・・・。
(4)
ずっと妙高の畑のことが、気になっていました。台風も来ていましたし、育ちも、いまいち遅いようだったので、心配していました。
でも、写真を送っていただいてびっくりしました。あまりにも成長していて、綺麗なそばの花まで見せてくれて、わが子が成長したようにうれしくてうれしくて、涙がボロボロ出てきました。ほんとにうれしいです。
妙高の畑を管理して下さってる方々や、写真を撮って下さってる蕎麦人さんや、種を蒔いてくださった片山さんと多鹿さんに、ほんとうに感謝しています。ありがとうございます。美味しい実が収穫できることを願っています。
また来年も、こんな企画の林間学校が開催されることを願っています。
(5)
「蕎麦Web検定大学」の第3回課外授業で「こそばを育てる林間学校」が開催され、ついに種まき体験をしてしまいました。
(おかげで友人からは「あとは石臼を買うだけだね」と茶化されてますが。)
早朝、日が強く差し込まないうちに蒔き終われるように、と、前日から泊まり込みの意気込みを持った精鋭達が約30名、燕温泉の旅館「花文」に集合です。
まずは旅の疲れを温泉で癒やしましたが、片山さんの講義が始まるまで、一応生徒ですから風呂上がりのビールは控えておきました~。
そして、妙高の蕎麦文化と宝蔵院の関わりについての片山さんの講義、妙高在来蕎麦生産振興組合のこそば亭市村さんから、こそばの栽培と種蒔きのレクチャー、と、真面目なお勉強タイムです。
その後、花分さんが丹精込めた料理に舌鼓し、締めには片山さんが育てたこそばを花文さんが打ったと言う手打ちが出され、気分はどっぷり妙高在来のこそばです。
おなかが満足したところで参加者が車座になって自己紹介。
皆さんの蕎麦との関わりが楽しく語られ和やかなムードです。
ものすごい量の食べ歩きデータをアップしていらっしゃる方、蕎麦打ち大会で名人を取った方、蕎麦屋を開店する準備中の方、経営していた蕎麦屋を閉めて充電中の方、江戸ソバリエの有志の方々、毎週のように蕎麦会を開いている玄人はだしの方、関わりの深い方や広い方が多くて和やかを超えることもしばしばで、私は、と言えば、末席を濁すだけでござんした。
で、翌日は朝が早いから、と、大人しくよゐこに解散!(私はね)
6時フロント集合です。
普段健康的生活をしていない私には、前日も睡眠時間が短かったので寝込んでしまうと確実に寝坊するし、起きているにはその後のスケジュールがきつくなるし、で、けっこう難しい時間だと思ったのですが、流石に初対面の人ばかりの中では気が張ってるのか、ちゃんと目覚めて、とりあえずは一安心。
全員が一丸となって畑に向かったはずが、落ちこぼれならぬ乗りこぼれがいたと言うアクシデントはありましたが、スケジュールが大幅に遅れることもなくGO!
畑に向かう車中では、ワクワクしながらも、ま、体験だからね、と、高をくくっていたのですが、この広さ。
げっ! けっこう広いじゃないかっ!
畝の作り方を教わり、土のかけ方を教わり、こそばの種と、こそばのこそばと言う貴重な種をもらうと、いざ種蒔きです!!
これでいいのかなー。
どのくらいの量を蒔けばいいのかなー。
土はかけ過ぎちゃいけないって言ってたなー。
...てなことを私は心でつぶやきながら、
畑仕事になれている方も蕎麦の種蒔きは何度の経験済みの方も、どんどん一人の世界に入って寡黙に蒔く蒔く蒔く。
この日のために築地で買った長靴だけがお似合いの私は、客観的にはへっぴり腰ですが、それでも何とか蒔き終えました。
縦だったり横だったり、太かったり細かったりと、最後には区画ごとに個性ある畝ができあがりました。
1区画で2キロは採れる予定だそうですが、土のかけ方次第では芽が出やすかったり出なかったりだとか。
「案外とデリケートなのね、蕎麦って。大丈夫なのかな。」と思いながらも、
採れなかったときは2キロにしてくれると聞いていたので、どこか他人事のお気楽さが漂う私。
短い時間ではあったけど、一仕事終えた後は汗びっちょり!
こんな時温泉はいいですね。汗を流して、さ~て朝蕎麦です♪
こそば亭さんが朝打った蕎麦を花分さんが茹でる。
なんともぜいたくな話ですね。
朝日に照らされて透けた蕎麦の淡い緑はとても美しく、朝から美味しい蕎麦を食べられる幸せに感謝です。
その後のスケジュールが押している私は、無理をお願いして超特急で茹でてもらったので、こそば亭さんが気になさっていた茹で方通りとはいかず、急がせたことを申し訳なく思いました。
8月の始めに蒔いたので、そろそろ芽を出してるのかなー。
そんなことを思っていた矢先、なんとその様子を見に行ってくださったのが、蕎麦人さん。みんなの畑を撮って来てくださるというお心遣いお優しさ。
その後も成長の様子を写真に収めてくださり、スクスクと育つ様子が確認出来るありがたさ。
甘やかされっぱなしの林間学校ではありますが、皆さんの輝く笑顔に再会出来る嬉しさも加わり、11月の収穫に今からワクワク。
収穫への期待は高まるばかりです。
(6)
『蕎麦Web検定大学』の妙高の林間学校に参加をして、早くも一ヶ月半が経ちました。
初めて蒔いた蕎麦の種。小さな畑ですが、あれから、どうなってるかなあ、無事に育ってるかなあ・・・。と、いつも気になっています。一緒に参加したアルファブロガーの「蕎麦人」さんのご厚意で、時々、送られてくる成長写真。「34番畑」をまるで、我が子の成長を見るような愛おしさで眺めています。大きくな~あれ!!
蕎麦は、種蒔きしてから収穫まで約75日。イネに比べても圧倒的なスピード。でも、収穫は決して容易ではありません。湿潤な環境は生育には向いていますが、水には極めて弱い。育って背丈が伸びれば、風にも弱い。蜜蜂などに頼らなければ実を結ぶことも出来ません。寒暖の差が大きい場所には美味しい蕎麦が出来ますが、収穫時に雪が降ればアウト。収穫予定は、10月下旬。無事に収穫出来るのか。まだまだ心配の日が続きます。
秋の刈り入れ講座が楽しみです。
(7)
写真を見てほっとしました。ほんとよかったぁ~。
長雨で、畑がどうなってるのか?心配でした。
蕎麦人さん、いつも有難うございます。
すぐに見に行けるような場所じゃないので・・。
安心しました。
もう土が見えないくらい育ってるんですね。花も咲き、綺麗なんだろうなぁ~!見に行けないのが残念です。
刈り取りの10月末を楽しみにしてます。
ちょっと気が早いですが「今年の晦日蕎麦は、こそばやでぇ」って、家族や親に話してます。
(8)
テキスト、蕎麦畑の写真ありがとうございます。
ここ最近の悪天候、台風の影響等で新潟の畑もかなり気になっておりましたが、安堵の胸をなでおろしております。
畑の管理をして頂いている妙高の皆様、写真を撮って下さっている蕎麦人さん、こうして連絡を下さる、片山先生をはじめ「蕎麦web」の皆さんに感謝しつつ、このまま、刈り取りの時期までスクスクと育ってくれることを願うばかりです。
ソバの育ち具合で、妻に完敗した私の言い訳?でもあるのですが(笑)
私の区画は、隣の妻の畑と比べると、土が硬くて粗いところがあって、藁屑?のようなものが多く目立ちました。
片山先生の畑も、私と同じ並びになるので、ソバの生育にはその辺りのことが影響しているような気がしないでもないのですが...。
あくまで、素人考えであります。はい。
「食」という軸を通し、ソバのサイクルの一端に触れることで、強く感じたことがあります。
街の喧騒から抜け出し、人里離れた地で自然に接することによって、かえって見えてきたものがあるように思います。
一粒のそばの実が、愛情を込められた土の中から、真心を込めた一皿に至るまで...。
見えないところ見えないものにこそ、ある大切なもの。
未だ、次の一歩を踏み出す道筋は定まっていない私共ですが、再び歩み出すための、その脚を持ちあげる力は、そのような目に見えないものに支えられ、また与えられるように感じます。
皆様に深く感謝致します。
(妻の感想は、以下の通りです)
先月の林間学校では、夫婦共々、大変お世話になりました。
また、畑を管理して下さっている石野組合長をはじめ妙高の皆様にも感謝致します。
土の温かさ、風の香りを肌で感じ、日常で忘れかけていた「自然に感謝する」という当り前の心を取り戻した気がします。
片山先生からは、畑の育ち具合についてお褒めの言葉を頂きましたが、私は農業に関しては、まったくの無知ですので、
ただただ一生懸命お祈りした気持ちが通じたのではないかなと嬉しく思っております♪
来月の刈り取りで、また皆さんにお会い出来ることを楽しみにしています。