毎年、恒例の「ふくい新そばまつり」が、今年は「ふくい味の祭典」と連携して、11月4日(土曜)、5日(日曜)と、翌週の11月11日(土曜)、12日(日曜)を使い、合計4日間の大規模な食の祭典として開催されました。
中でも注目されたのが、初めての開催となった「郷土そばシンポジウム」です。
これは日本中に存在する郷土そばの食文化をもう一度見直すことで、福井の蕎麦の美味しさを、深く理解しようという目的で開催されました。
パネリストは、信州大学の井上直人教授、福井県立大学の高橋正和准教授、福井そばルネッサンスから蕎麦屋さんの代表として『たからや』のご主人・宝山栄一さん、製粉の専門家として斉藤製粉所の齋藤 稔さんが参加しました。
コーディネートと司会は、片山虎之介がつとめました。
写真左より、片山虎之介、井上直人教授、高橋正和准教授、宝山栄一さん、齋藤 稔さん。
シンポジウムのテーマは「蕎麦の美味しさの謎を解く」。パネリストの研究者、専門家が、それぞれの視点から、蕎麦の美味しさについて解説し、郷土そばの食文化の秘密が明らかになりました。
在来種そば王国・福井に、またひとつ、そば食文化の新しい歴史が刻まれました。
「ふくい新そばまつり」から一週間後の、土、日曜日には、「ふくい味の祭典」が開催され、この日は「日本蕎麦伝統技能保持者」の認定会も開催されました。
一本棒・丸延しの達人が、福井を始め、関東地方からも参加して、見事な蕎麦打ちを披露しました。
日本蕎麦伝統技能保持者の認定会では、あたりまえのように十割蕎麦で打つ参加者が多く、技術の高さと、その蕎麦の美味しさには、関係者から驚きの声があがっていました。
一本棒で打った蕎麦を味わった見学者は、独特な食感のもちもち感に魅せられて、「私も来年は日本蕎麦伝統技能保持者の認定会を受けます」と宣言する方が、何人もいました。
福井の蕎麦、どんどん美味しくなっています。
今回の4日間の食の祭典を体験して、郷土そばの新しい時代は、すでに福井から始まっているのだということを実感しました。
会場は、福井駅西口のハピリン。
「ふくい新そばまつり」の、全国素人そば打ち名人大会の様子