蕎麦鑑定士、初めての4級認定試験が、2月10日、東京・神田神保町において開催されました。また2月18日には、京都会場で認定試験を実施。東京、京都あわせて、75名の蕎麦鑑定士が誕生しました。
合格された皆様、おめでとうございます。
そして、試験会場までお越しいただき、ほんとうにありがとうございました。
会場では、食味体験として、在来種の「こそば」や「奈川在来」、「大野在来」、さらに「常陸秋そば」、「キタワセソバ」など、12種類の蕎麦の味を体験していただきました。受講生の皆様は、ほぼ正確に、それらの蕎麦の特徴を把握してくださいました。そして貴重な体験ができたと喜んでいただくことができました。
蕎麦の食味を体験していただいた後、蕎麦の栄養についての研究では第一人者の、神戸学院大学の池田清和教授と、池田小夜子准教授に、「蕎麦の栄養学」と、「蕎麦の食事学」についてご講義いただきました。
その次に、(株)マルサヤ様に、蕎麦つゆについての知識と、鰹節の基礎知識について、ご講義いただきました。
その後、合格者の皆様に4級の認定証をお渡しして、記念写真を撮影。4級認定試験は終了となりました。
《試験の判定と、食味体験について》
蕎麦鑑定士の試験は、基本的に、一年間、メールなどで配信されるテキストをお読みいただき、年末にお届けするペーパーテストにご解答いただいた段階で合否が決まります。受講生の皆様には、年に4回の食味体験レポートもご提出いただいていますので、それらの成績をあわせて採点させていただき、合格予定者を決めます。それが決定した時点で、合格予定の皆様に、会場での受験票を郵送して、東京までおいでいただくのです。
以上のような仕組みにしたのには、わけがあります。
東京会場での試験には、北海道や九州からも、受講生の方にご参加いただきます。
北海道や九州から、はるばるおいでいただくのに、東京の試験会場で食味体験をしたあと、「不合格でした」と申し上げるのは理不尽だと思うからです。
ペーパーテストと、食味体験レポートをご提出いただいて、合格予定と判断した方のみ、東京会場においでいただきます。そして12種類の蕎麦の食味を体験していただき、講師の先生方の講義を受けていただきます。そのプロセスを経て、正式に合格と認定されるのです。
試験会場で食味体験をする際、受講生の方には、蕎麦の味を、それぞれメモしていただきますが、これはそうすることにより、蕎麦を味見する際の集中力を高め、印象深く認識できるようにするための作業です。
蕎麦の食味体験は12種類の蕎麦の食味を体験していただくという、そのこと自体に意味があるのです。
ですから、次回の受講生の方も、どうぞ安心して東京までお越しください。