10年ほど前、ラジオで紹介されているのを知って以来、時折訪問しているお店です。
お店の場所は、名古屋市内を東西に走っている東海通を西進し、中川運河にかけられている東海橋と名古屋競馬場のほぼ中間を右折、次の交差点の手前にありますが、所謂住宅街に立地していて注意していかないと通り過ぎてしまうくらいの間口のお店です。今でもナビ頼りにしか行けません。道路に面して蕎麦打ち場があり、その横の奥まったところに入り口があります。お店は出来てから16年にしては一寸鄙びたという形容詞がぴったりの古風な佇まいで、店内は落ち着いたムードです。
今日の訪問は11時にのれんがかけられて開店と同時で二人目のお客です。
すぐにメニューとお茶が出てきます。
座席には当店のこだわりとして「玄そばからそばの打ち方、使用している天ぷら油、お米のこと、甘汁、辛汁のつくり方、返しの寝かせ方」などの解説がありますが、果たして素人の方にどこまで理解してもらえるでしょうかと余計な心配をしました。
じっくりとメニューを読む時間をいただき、木曽十割膳にはミニ天丼がついていたため、えび天ざるに変更。
このえび天ざるには、木曽十割蕎麦以外にそばサラダ、そば豆腐、小エビと野菜が少しの天ぷらが添えられています。
最初にそばサラダ、そば豆腐、薬味が辛汁と一緒に出てきました。
この「そばサラダ」は、作り置きではなく注文の都度湯掻いたお蕎麦をドレッシングで合え、その上には揚げたそば米が載っていました。
このお蕎麦はドレッシングで少しは弱められていましたが、味はしっかりとしていましたし、意表をつく意思かと思いますがサラダというと冷たいイメージがありますが、このお蕎麦はまだ温かみが残っていました。
「そば豆腐」もしっかりとした風味が口の中に広がります。最後に木曽十割蕎麦と天ぷらが出てきました。
「天ぷら」にはこえびが10匹ほどとナス、かぼちゃ、ししとう、赤ピーマン、椎茸などが揚げられています。勿論専用の天つゆ、塩も別盛りです。
天ぷら油にはいささか弱い庵主ですが、この油は安心していただけました。
さて本命の「木曽十割蕎麦」は信濃1号を標高八百mの長野木曽福島で栽培し、使用する量ごとに自家製粉、十六~四十メッシュで篩ったそば粉で打たれており、かなり粗めのそば粉をそば切りに使っておられるようです。
お蕎麦を口に入れて少し噛んでみます。馥郁足る香りが広がりもっちり感も出てきます。かなり粗いそば粉でやや太打ちの星が入ったお蕎麦は蕎麦打ちにもかなりの技術レベルが要求されるものと思われますが、しっかりと角が立ち、長いお蕎麦をすすることが出来ます。
しばらくお蕎麦のみを頂きましたが、辛汁を口に含みます。この辛汁の内容は聞いていませんが久しぶりに濃厚というかコクのある店主の意思が入ったものでした。当然お蕎麦ともぴたりと合います。久しぶりに目が覚めた辛汁をいただきました。
ビッグコミック漫画「そばもん」に「12時半のお客」というタイトルの漫画が有りましたが、このお店では11時30分でしたが濃い目の蕎麦湯が出てきました。
そうです。
初めのお客様にも濃い「蕎麦湯」が用意されていました。
店名 | 手挽きそば 一心 |
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電話番号 | 052-661-0997 |
住所 | 名古屋市港区須成町3-9-1 |
アクセス | 市バス 東海橋下車 西へ次の交差点右折 直進。 |
営業時間 | 昼 11:00~14:00 夜 17:30~20:00 そばが売り切れ次第閉店 |
定休日 | 毎週月曜日 祭日営業の場合は翌日 |
平均的な予算(昼) | 1500円 |
平均的な予算(夜) | 3500円 |
予約 | 不可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 有 |
席数 | 40席 |
駐車場 | 有 6台 |
禁煙 | 禁煙 |
アルコール | 有 |
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