美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　　　

　日本三大蕎麦のひとつに数えられる『出雲そば』。松江の宿泊先ホテルの店員さんに、この辺で美味しい蕎麦屋さんを教えて欲しいと尋ねたところ、このお店を紹介して頂きました。お店は古い古民家のような店構えで、歴史を感じさせられます。店内は、小さなテーブル席が２つと座敷席がありました。

　メニューは蕎麦のみで、オススメの『小判三昧そば』を注文。最初に卵白を溶いたそば湯が出てきます。これがまた美味しい。最初はそのままでゴクリといった後に、薬味を加えて一気に飲み干しましたが、もう一杯ととおかわりしたくなる味わいです。

　続いて出てきたのが、３枚の小判割子。ちなみに小判型の漆器は400年前の八雲塗りを再現したものらしく、お店の方が出雲蕎麦の歴史を語ってくれました。
　出雲そば、太くて短いのが特徴と聞いていましたが、ここは程よい細さで長さも特に短いわけではありません。しかし風味はよく、喉越しというより少し固めだけれど歯切れがよい。
そばつゆは、少し濃く甘めですがそばの風味を引き立てます。一枚目の小判にかけて、余ったつゆを二枚目へ。そばつゆを足しながら食べていきます。とても美味しいので小判３枚では足りないくらいです。

　こういう古民家で、美味しいそばを食べながらそばの歴史を知るのも、なかなかよいものです。