福井県は「越前そば」のメッカだけあって、蕎麦文化が根づいています。地元の小中学校でもそば打ち体験があったり、家庭で蕎麦を打つ習慣があったりします。
福井県は蕎麦の生産にも力を入れています。福井県坂井市は市町村単位で本州の蕎麦作付面積がNO1だということです。
そういう蕎麦好きな地域柄ですから、福井県内にはお蕎麦屋さんがたくさんあります。
今回ご紹介するのは福井市にある石臼挽き自家製粉の十割蕎麦を出すお店「やす竹」です。
やす竹あげ焼きおろし蕎麦
やす竹の蕎麦は石臼挽きの十割そばです。地元福井県産の蕎麦を使っています。訪問した7月27日は、なんと夏新の新そばがでていました。それも地元福井県産キタワセという福井県では珍しい品種で、ブレンドなし100%の新そばです。この新そばがおいしかったんです。やす竹は、十割そばのみですが、細打ちと太打ちの二種類から選択できます。今回は両方いただきました。
まずは細打ち。細打ちは「あげ焼きおろし蕎麦」にしました。細打ち十割そばの上に焼いた厚揚げの油揚げがのっています。(写真あり)
油揚げは「竹田の油揚げ」という福井県の名産で、何度もテレビで取り上げられるくらいの人気の逸品です。その竹田の油揚げがどーんと蕎麦の上にのっかっていて存在感があります。
細打ちの十割蕎麦には繊細さがあります。まずは出汁をつけず、そばだけの香りを確認します。ほのかな蕎麦の香りはキタワセらしい印象です。つぎに蕎麦だけを一口いただきます。適度な固さとコシがあり、繊細さのなかに蕎麦の旨味があふれてくる感じです。喉越しもよいので、二八で打っているのかと思ったくらいです。
次に太打ちの蕎麦をいただきました。「辛味おろし」です。なお、かつお節は苦手なのではずしてもらっています。(写真あり)
太打ちのそばは、より一層そばの旨味が凝縮されています。喉越しよりも噛んで味わう蕎麦です。噛むごとにぎゅっと凝縮された蕎麦の味わいが感じられます。在来種福井県産の蕎麦に比較すると香りは少し弱めですが、新そばのクオリティが高く味がいいです。純粋においしい蕎麦に仕上がっています。噛んでおいしく味わう十割そばを楽しみたいのなら、まさしくこれですね。
辛味大根を絞っただけの汁に蕎麦をつけていただくと、大根おろしの強烈な辛さで口の中がリセットされ、噛むほどにまた蕎麦の味わいがぐんぐん上昇してきます。結局用意された出汁はほとんど使わず、蕎麦だけでいただいた感じです。とにかくおいしいお蕎麦でした。
十割なのにボソボソ感はまったくありません。もちもちして食感がよく噛んで味わう十割蕎麦です。食感からすると二八かなと感じましたが、店主からは「つなぎなし十割です」という回答。この触感のよさには秘密がありました。十割蕎麦なので蕎麦は1種ですが、石臼の回転速度を変えて3種の回転速度で挽きわけて手挽きのような感触を出しているとのことです。すごい努力をされているんですね。
蕎麦の大盛りができなさそうなので、お昼のセットメニューを注文する人が多いようです。蕎麦好きなら太打ちと細打ちを一枚づつ、合計二枚を注文するのがおすすめです。
やす竹は、蕎麦と天婦羅が看板のお店ですが、蕎麦だけで十分に至福の世界に連れて行ってくれるお蕎麦屋さんでした。
店名 | 蕎麦天婦羅 やす竹(福井市) |
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電話番号 | 0776-26-7281 |
住所 | 福井県福井市文京7丁目9-35 |
アクセス | JR福井駅から6キロくらい |
営業時間 | 昼11:00~16:00 夜17:00~21:00 |
定休日 | 水曜日、(祝日の場合は営業し、翌日の木曜日を休業にします) |
平均的な予算(昼) | 630円~2000円 |
平均的な予算(夜) | |
予約 | 可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 有り |
席数 | 50席(カウンター4席、テーブル12席、和室34席) |
駐車場 | 20台 |
禁煙 | 禁煙 |
アルコール | 有 |
ホームページ | なし |