美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　　　
　福島県の湯野上温泉街の一角にあり、蕎麦懐石料理を食べさせてくれる客室4室の小さな温泉宿ですが、それぞれの部屋にお風呂が付き24時間掛け流し、いつでも温泉に入れます。
　お宿はご夫婦と息子さんで切り盛りされており、既に開業されて20年以上も経っているとお聞きしました。
　私も以前から蕎麦と温泉のお宿として知っていたものの、土・日曜日には予約が取れず、やっとのことで今回お盆明けの17日(月)、18日(火)に念願の宿泊が叶った次第です。
　　

　　懐石料理の一つ一つに創作の工夫を凝らしてあり、蕎麦の良さを引き立てた料理ばかりで、蕎麦好きには堪りませんでした。

　やはり料理最後の〆は、「ざる蕎麦」となります。ざる蕎麦は、二八で細く均一な切りで滑らかな喉越しが楽しめ、噛むとほんのり甘みがあり香りも口に広がり鼻に抜けます。
　蕎麦汁はしょうゆ味が多少強めに感じられましたが、後からほんのり甘みが残りました。
　蕎麦湯は濃厚で白濁し、よくかき混ぜ、蕎麦猪口に注ぎ、少しの蕎麦汁を入れて飲みましたが、蕎麦の風味と汁の味が調和して、まろやかで美味しくいただけました。

　お聞きしましたら蕎麦粉は、以前は福島・北海道・茨城のものも使用していましたが、現在は長野産を使っているそうです。
　なお、連泊の２日目は、懐石料理のメニューが変わるそうで、どんな料理に巡りあえるのか楽しみ、次回は連泊を予定したいと思っています。