美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　福島県白河市からR289を進み、西郷村の街道から少し路地へ入ったところ、自衛隊の布引山演習場のすぐ側に、「そば処 追原庵」があります。

店内は、10人位座れる大きなテーブル席があり、後は小上がり席で4人用座卓が4つありました。
　壁に貼り付けられたメニューには、もりそば、ざるそば、とろろそばの３種類だけで大盛りも表示されていました。お店は女性従業員２名が接客され、男性１名が奥におられ、その方が打たれたのでしょうか?

　もりそばを注文し、15分位待つと蕎麦がでてきました。箸袋に蕎麦の花が一輪添えられ、粋な演出に驚きました。

　蕎麦は、二八で田舎蕎麦を思わせる中太、噛めば粘りとこしがあり、香りと甘みが感じられ、喉越しも良くて美味しく食べられました。
　そば汁は、鰹節風味がしっかりして、さっぱりとした味で、そばに良く絡み調和していると感じました。
　蕎麦を夢中で食べていると、小皿に蕎麦がきとトマトを乗せ、サービスで持ってきてくれました。蕎麦がきも地粉の美味さでしょうか、モッチリとした噛み応えに、蕎麦の香り、甘みがしっかりと味わえ、美味しく食べられました。

　「幻の追原そば」とは、その昔松平定信項翁がお忍びで寄られた折、追原の地で蕎麦を召し上がり絶賛されたという故事により命名されたそうです。
　追原庵の蕎麦粉は、お店の側にある7ヘクタールの農地で無農薬栽培されており、その地粉100%で打っているそうです。毎年１１月には新蕎麦祭りをお店で開催していて、もりそば一杯５００円で提供され、２００人位の方々が集まるそうです。

　是非一度、近くにお越しの際は、ご賞味ください。