美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

3.11の東日本大震災以降、ニュース等で東京電力福島原発が話題になっていますが、今回は緊急時避難準備区域が解除された川内村の蕎麦酒房「天山」です。

除染作業がかなり進んでおり、空間放射線量も福島市内と変わりない状態です。

玄関前には、本日の蕎麦粉とメニューが掲示してあります。

今日は、福島県小野町産の「信濃１号」です。 どんな味がするのか楽しみに暖簾を潜るとロングの白髪をポニーテールにした貫禄のある「蕎麦屋のおやじ」と思われるおじさんが出迎えたが・・・言葉がちょっと違う!!　ボランティアの外国の方かな？店主ではありませんでした。（笑）

メニューは迷わず「天せいろ（1,300円）」大盛り（200円増し）を注文。

始めに運ばれてきたのは、天ぷら（地元産舞茸、大きい海老、茄子、さつまいも、ミョウガ、ピーマン）小鉢、本山葵と薬味、おしんこ。

特に舞茸は香りも有り美味しいです。海老も大きくプリプリとした食べごえのある一品。

しばらくして待望の蕎麦が来ました。蕎麦は丁寧な蕎麦切り（十割り）で腰のある盛り付けです。

先ずは、直接蕎麦の香りを楽しむと鼻の奥で香ばしい蕎麦の香りが広がります。

続いて蕎麦をそのままいただくと香りは先ほどより感じられませんが蕎麦独特の味と甘味。

弾力のある腰と、十割にしては喉ごしも良いです。

汁は甘く無くスッキリした味で初めての味です。 蕎麦を付けて味わうと不思議と蕎麦を引き立て美味しく蕎麦をいただけます。

店主の井出さんは旅館「小松屋」も営んでいましたが、震災後、避難していました。村の復興の作業員等が入村し宿泊・食事処が無いため帰村して営業を再開したそうです。 復興に向け旅館も営業している事もあり、お店は現在「不定休」で、営業時間も短いので必ず連絡を取ってから来店する事をお勧めします。

拘りの美味しい蕎麦。お勧めの蕎麦屋です。