美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　人工雪で早めにオープンしたスキー場でスノーボードを楽しんだ帰途、道の駅で手打ちそばの看板をみつけ入店した。

　入口は狭そうに見えるが、店内は広々としており、木材をふんだんに利用した素敵な内装である。10人ほど座れそうな大きめのテーブルがいくつか配置されており、少人数で行くと相席が基本となる。

　入り口にあるガラス張りの蕎麦打ち部屋には一連の蕎麦道具と共に電動の石臼も備え付けられている。粉にもこだわっているのだろう。川魚、朴葉などを使った地の料理と本格的な手打ちそばが売りのようである。天ざるを注文した。

　麺は黒い点々がたくさん混じった田舎系。それほど太くはないが非常に腰が強い。長さが短く不揃いな手作り感いっぱいの蕎麦である。

　天ぷらは野菜のみ、薄い衣の独特の見た目で塩が添えられている。

　蕎麦に薄めの汁をたっぷりつけて歯ごたえを楽しみ、地元で採れた野菜の天ぷらを味わうと、この地域の家庭でもてなされているような感覚になる。

　道の駅にある蕎麦屋で大勢の観光客が来店するであろうに、真面目に手打ちの蕎麦を提供している事に感謝したい。またすぐに訪問できる距離ではないが、次は本格的な雪の季節に訪れて温かい蕎麦も味わってみたいと思った。