この店は評判を聞いて入った訳ではなく、スマホで福山駅近辺の蕎麦屋を調べて車で一番近い所にあったから入っただけである。
店に入ると錚々たる銘柄の焼酎がカウンターやら棚に並んでおり、夜は完全に居酒屋かと思い、そばのことより焼酎の銘柄に思いを馳せていた。(私は酒好き)
そばは、出雲そばと看板にあったので割子そばを注文した。入った時間が午後2時半と遅かったので、先客が2名いただけだったが、一人はざるそばの大盛り、もう一人は割子そばを5枚食べて帰っていった。
出てきたそばは色が濃く、厚さが1ミリ少々と均一にのされているが、幅は2ミリから6ミリ近くまでバラバラで、見た目はナンダコレというのが第1印象であった。
ところが、割子そばにつゆをかけて食べるとかなりうまい。そば自体の香りは少ないが、うまくつゆが麺にからみ、しっかり噛んで食べると麺からつゆとそばの味が染み出る感じである。切り幅の不揃いは気にならない。噛んだときのそばの味と、のど越しの両方を出すため、むしろ意図的に切り幅を揃えていないのでは?と思ってしまった。
そばつゆは甘口で、かなりうまい。鰹節の香りはほとんどなく、小魚の甘いだしがよく利いている。魚臭さなど微塵もない。
小魚のだしは瀬戸内沿岸でうどん、ラーメンなどによく使われ、小魚を使ったそばつゆの店は広島市内にもあるが、ここのつゆは出色である。小魚の甘味、こく、醤油とのバランスといい、そう簡単には出せない味である。蕎麦湯でのばしても、くどさが全くなく、スープ感覚で飲める。蕎麦湯はポットに入って置いてあり、つゆは熱燗用の徳利にたっぷり出てくるので、蕎麦湯は相当おかわり出来そうである。
お客さんが帰った後、一人になったので店主と思われるおばちゃん(ごめんなさい)に話を聞くと、だしはアゴ(トビウオ)の他4~5種類の小魚を使っているとのこと。小魚はその時々で変えている。お客が雑煮、おでんなどの万能つゆとしてよく買っていくが、傷みは早いとのことであった。(つゆだけでも販売しています。価格は聞き忘れました。)
次に蕎麦の話を聞くと、二八で毎日その日の分を手打ちしており、そば粉はその年々で出来不出来があるので全国各地から取り寄せているとのこと。
客席の奥に麺台があり、麺台の上にまるで植木鉢のような円錐の上部1/3を切って逆にした様な形の陶器鉢が置いてあった。何だろうと見せてもらいながら話を伺うと、この陶器鉢の中で、太さが1センチ超、長さ40センチ程度の箸を使って水回しを行うそうである。木鉢ならぬ唐鉢である。唐鉢の中で手が痛くなるほど捏ねた後、麺台の上で練り、のしを行うそうである。
出雲そばは石見焼の陶器の中で水回しをするが、通常の鉢は普通の木鉢に近い形状をしており、この店は独特の形状の鉢である。麺台の上で練るということを聞いたのは初めてであった。
麺棒は1本しかなかったことから、丸くのして畳んで切る、出雲そば打ちで製麺していると思われる。
素朴というか、要調査・・・つづく・・・
○冷たいそば
割子そば(3枚)660円
たぬきそば 590円
月見そば590円
めかぶそば670円
山かけそば 670円
天ぷらそば(海老の天ぷら)790円
ざるそば(割子4枚分)880円
・・・etc
割子そば1枚(220円)で追加可
割子のトッピング 長芋・山菜・おろし・めかぶ 各100円
○あついそば
釜あげ蕎麦 660円
たぬきそば 590円
月見そば590円
めかぶそば670円
山かけそば 670円
天ぷらそば(海老の天ぷら)790円
ざるそば(割子4枚分)880円
・・・etc
○丼物
親子丼 450円
玉子丼 470円・・・etc
○その他
刺身・とうふ・なまこ・てんぷらなど酒肴 焼酎 種類多数
○定食はなし(各種組み合わせでどうぞとのコト)
そばのお品書き・・・一例
割り子そば ・・・3枚 銚子につゆがたっぷり入っています。
酒肴のお品書き・・・いろいろあります。
店構え ・・・2階建のビルの1階です。
店内部 ・・・蕎麦屋兼居酒屋風のカウンターです。
唐津の鉢 ・・・石見焼(島根県)
麺 ・・・写真のとおり切り幅はユニーク?
店名 | 出雲そば 大黒屋 |
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電話番号 | 084-924-8852 |
住所 | 〒720-0032 福山市三吉町南1-13-20 |
アクセス | JR福山駅からタクシーで7~8分 |
営業時間 | 11時30分~午後9時(途中休憩なし) |
定休日 | 第1・第3火曜日(祝日の場合は翌日 |
平均的な予算(昼) | 600~1200円 |
平均的な予算(夜) | 1000~2000円 |
予約 | 可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 無 |
席数 | 14~15 |
駐車場 | 有 |
禁煙 | 禁煙 |
アルコール | ビール・焼酎 |
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