美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　芽室町役場の直ぐ前で分かりやすい場所にある。民家を改装した入口からは店内が見えないつくりで隠れ家風の佇まいがご主人のコンセプトとのこと。暖簾がなければそば屋さんとは分かりにくい店構えだ。

 　丁度昼時なのかサラリーマン風のお客さんで満席、少し外で数分待って席に案内されたテーブル置かれていた物に眼がとまった「もりそばのおいしい召し上がり方」を記したのがあったのだ。では、このマニュアルに沿っての食べ方でもりそばにしようと注文。

　外観は褐色のやや太目のそばである。まずは、なにもつけずに食してみると歯ごたえの強さに驚かされる。麺がいきいきとしていると表現すればよいのか、大げさかもしれないが箸で摘まむと麺がピンとしている。

　本店(店名は漢字で紀山)がある清水町で自家栽培した在来種系の玄ソバを石臼挽きしたそば粉に芽室町産の牡丹種そばを均等にミックスし十割で提供している。

　そばの感触は十割を感じさせないつややかな喉越しの良さがたまらなく好い、つけ汁は甘さを抑えた濃厚さではあるがすっきりした仕上がりで、薬味の辛味大根との相性も好く風味の良さも兼ね備えているもりそばでした。

それでは食した後の〆ということで、そば湯となったのだがそば湯は特別に作っていて、白濁したシチューのような濃厚さとその味に圧倒されました。

【写真の説明】

8-1　「もりそば」薬味に辛味大根、山ワサビ、ねぎ／600円

8-2　もりそばの食べ方マニュアル

8-3　隠れ家風店舗の外観