美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　北海道のほぼ中央に位置する大雪山連峰の東大雪の麓に、北海道でも「そばの里」として新得町の名を馳せているほど町は蕎麦に力をそそいでいて、毎年9月の下旬に「しんとく新そば祭り」で賑わいをみせる。

　その新得町の登山口に近いところに、登山学校を兼ねた全国でも珍しい温泉宿が、周囲を大自然と屈足湖に囲まれて「湯宿くったり温泉レイクイン」がある。ここの温泉は二つの泉質のお湯が楽しめて、露天風呂からの眺めからは雄大な自然風景に癒され日頃の疲れを忘れさせてくれます。

ここのメインダイニングとしてレストラン・コマクサでは町内で採れた様々な食材を使った地産地消のレストランが旅行客に好評だという。

　ひと風呂浴びた火照った体にはそばが好いと、早速もりそばを注文。新得産のそばは日本蕎麦協会の農水大臣賞に輝いた屈足地区のそば生産農家から仕入れて近郊の製粉所で石臼挽きした十割そばを使い、そば打ち名人が毎朝打っているとのこと。

　やや褐色の田舎系で、並太に手切している。噛み心地がすっきりとしていて歯にも残らなく喉越しがたまらなく好い。そばの風味が口中に広がりそばの味が強く引き立っている。やや甘口の冷えたつけ汁は他の店で味わったことがなかったので、お尋ねしたところ、新得産原木の椎茸と地鶏などで出汁をとっているとのことで、つけ汁にどっぷりと付けていただくとそばは喉をしっかりと潤してくれました。

　何時の日にか、大自然のなかでゆっくりと宿泊をしながら、蕎麦三昧といきたいものです。

【写真の説明】

11-1　もりそば（薬味に長ネギ、練りワサビそれに掻揚）

11-2　「湯宿くったり温泉レイクイン」

11-3　レストラン「コマクサ」の店舗入口が奥に見えます