美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　ここは札幌医大の南側で、すぐ近くのお蕎麦屋さん。建物の２階にあるのですが、お店の入り口の造りはとてもユニークです。暖簾をくぐって階段を上がり、戸を開けると飛び石の通路になっています。ちょっと京都風で別世界に引き込まれそうな雰囲気がしました。 

　蕎麦はすべて挽きたての手打ちで、蕎麦の実を契約農家から直接仕入れ大型の保冷庫に保存し、それをそば粉にし、つなぎを混ぜ"二八そば"に仕上げていくとのことです。

　白くて細い"並粉そば"と黒くて太い"田舎そば"があるのですが、今日は"田舎そば"の方で"鴨せいろ"を戴くことにしました。 僅かな時間ですが、少し広めのテーブル席にゆったりと落ち着いた雰囲気で蕎麦茶を戴きながら待ちます。コンポから流れるＢＧＭは懐かしの静かなアメリカンポップスでした。 

　１０分程で運ばれてきた蕎麦はちょっと太くごっつい感じです。コシが強く歯ごたえが充分にあり美味しさが伝わってきます。喉越しも良くほんのりといい香りがします。山椒もつゆの器に少し入れ風味を楽しみます。つゆはさらっとした辛口でコク、キレがあり鴨肉、少し焦げた葱とのマッチングも良かったと思います。また、つくねがひとつ入っていましたが、これがまた美味しく個性的な感じを受けました。 
　最後はさっぱりとした蕎麦湯でつゆを割り、残りまで全部美味しく戴きました。 

香りよく、喜びに満ち爽快な気分にさせてくれる「喜香庵」にまた行こうと思います。