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本家 尾張屋 本店(京都府

福を呼ぶ〝宝来そば〟
レポート提出者:華麗麺麭(カレーパン)さん

DSCN0650[1].jpg創業540余年というから、西暦1465年。室町時代に出来た店です。しかし、元々は、菓子司。幕府の許可を得てお菓子を作っていました。

 

それが寺院や宮家から蕎麦づくりの注文が増えて蕎麦屋に転業。

江戸時代には、御用蕎麦司に・・・。

現存する蕎麦屋としての歴史は日本で最古でしょう。

 

尾張屋には、名物蕎麦があります。〝宝来そば〟です。この〝宝来そば〟は現在の第15代店主が創作したものです。

しかし、この〝宝来〟という名前は、当店の長い歴史に無関係ではありません。

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昔から、京都には、漆の器に金箔を細工する工芸が発達していました。この金箔貼りの仕事、大量の金箔を取り扱うために〝金〟が作業場に飛び散ります。

毎日片付けをしますが、全部が全部拾い切れる訳ではありません。

 

現在の1年の終わりは、12月31日。昔は、節分が1年の終わりで1年の始まりは立春。〝年越し蕎麦〟は、節分の夜に食べる新春を寿ぐ蕎麦でした。

金細工の職人たちは、御用納めの節分の夜に、蕎麦粉を作業場に撒きます。その蕎麦粉を掻き集め、篩に掛けると残るのは〝金〟。

蕎麦は〝金〟を集める幸福のシンボルです。ですから、蕎麦のことを昔から〝宝来〟と呼んでいたそうです。

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尾張屋は、この縁起の良い名前をメニューにして〝宝来そば〟を作りました。

写真の通り、蕎麦が小さな器に入れられ段重ねになっています。

豪華な具材の盛った器があります。小さな器の蕎麦の上に具材をトッピングし、つゆを上から掛けて食します。まるで出雲の〝割子そば〟のようです。

 

一緒に〝そば寿司〟も頂きました。都会の喧噪から離れてゆっくりとした時間の流れる老舗名店でした。

 

 

店名本家 尾張屋 本店
電話番号075-231-3446
住所京都府京都市中京区車屋町通二条下ル仁王門突抜町322
アクセス地下鉄烏丸御池駅1番出口北へ徒歩2分
営業時間蕎麦処 11:00~19:00(L.O.18:30)
定休日1月1日、2日のみ
平均的な予算(昼)1,000円~1,999円
平均的な予算(夜)1,000円~1,999円
予約
クレジットカード
個室
席数座敷もあり、相当数
駐車場有 1台のみ  コインパーク利用
禁煙禁煙
アルコール
ホームページhttp://www.honke-owariya.co.jp/
35.0101309,135.76064670000005

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