美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　 平日の１４時近くにもかかわらず、行列待ちです。ほどなくして席に案内されました。店内は和風のしつらえで、唯一空いていた畳席に座りました。

　雨が降る寒い日だったので暖かい天麩羅蕎麦をメニューから選びました。
 暖かいパリッとした天麩羅と細麵の蕎麦が運ばれました。つゆは薄い醤油色で細い蕎麦が美しく目に届き、食欲がわきます。麵の細さとつゆの飴色という見た目の美味しさは風情があります。　

　口に運ぶと麺はつるつると軽やかに喉を過ぎます。噛むことを忘れそうになるほど、おちょぼ口でも上品に食べられる気分です。細打ち麵の食べやすさを知りました。食べ終わっても、おなかにもたれる感じがまったくなく、満腹にもかかわらず　すっきりします。麵もつゆも誰が食べてもクセがなく、美味しいお蕎麦です。

　HPには「挽きたての北海道産の蕎麦粉を使って蕎麦を打ちコシと香りを楽しんでいただきます。京都の名水でとっただしは、利尻昆布の旨みを生かした淡さとまろやかさが特徴。だしだけでなく、蕎麦を打つのもゆがくのも本店の地下水と変わらない水質で提供している。肌がなめらかな蕎麦が打ちあがり、ゆがくと腰のある美味しい蕎麦ができあがる。」とあります。美味しさは京都の地下水にあると繰り返し書かれています。

　美味しい蕎麦は、細打ち麵ならではの食べたあとの軽ろやかさにあることと、水で決まるという考えに納得した蕎麦でした。