伊勢自動車道の久居インターから車で1~2分、三重中央医療センターの西側にあります。駐車場もかなり広く、席数も多い、大きなお蕎麦屋さんです。本店が同じく三重県の伊賀市にあり、こちらは支店となります。地域の情報誌に毎号掲載されており、地元では知られたお店であると思われます。
平日の夜に夫婦でお邪魔しました。
店内は、中央に木製の大テーブルがあり、その周りに同じく木製のテーブルが数卓配置され、また小上がりにも6人がけのテーブルが3卓並べられています。木の持つ風合いをそのまま活かしたような内装と調度類には、どこか懐かしさを覚えるような感じを受けます。この日、ささやかな記念日であった我々は、ひとり¥3500のそば会席をお願いしていましたので、大きな6人がけのテーブルへと案内して頂きました。
席には、すでに前菜の三種盛り(黒豆、かずのこ、りんごの白和え)が椿の花とともにセットされていました。その後すぐに、紙おしぼりと温かいお茶、そば豆腐をご用意して下さり、飲み物のオーダーとなりました。まだ時間が早かったためか、先客の方がおられず、二人で静かに乾杯(運転手役の私は湯呑を手に)をし、会席のスタートです。
前菜のあと、そば刺しと鰤のお造り、そばがき入りの鮟鱇鍋、岩魚の塩焼き、旬菜の天ぷら、岩魚の炊き込みご飯、そば切りと続きます。それぞれ、盛り付けも綺麗で美味なお料理の数々に、ひと品ひと品興味津々の我々の質問にも給仕をしつつ丁寧に説明をして下さる店員さんの温かい接客が重なりあって、大変気持ちよくお箸が進みます。
中でも特に印象に残っているお料理が、そばがき入りの鮟鱇鍋と、旬菜の天ぷらです。鮟鱇の旨みがしみ出したお出汁はいつまででも飲んでいたくなるほどでした。また、天ぷらに関しては、数種の野菜の中に、おそばでぐるぐるに巻かれた海老が揚げられており、供して頂いた時には、思わず二人でわぁ~と声を出してしまいました。聞けば、揚げる前に、生そばを丁寧にぐるぐる海老に巻くそうです。バリバリとした香ばしさと、プリプリホクホクとした食感を楽しめる、口に楽しいてんぷらでした。
そして、そば切り、私はざるそば、妻はかけそばをお願いしました。
ざるそばは、色の濃い、微粉で打たれた田舎風のもので、星もわずかに見て取れます。切り幅は太めで、口にすると気持ちよい弾力があり、噛んでいるとほのかな甘さが感じられます。香りは控えめながら、しっかりとコシがあり美味しいおそばです。つけ汁は、はじめに甘味を強く感じるものの、後に残るようなものではなく、こちらのおそばによく合います。薬味は葱とわさびでした。そしてかけそばは、関西風の色のうすいお出汁で、薬味は葱ととろろ昆布です。先述の鮟鱇鍋もそうだったのですが、大変バランスの良いお出汁です。コシのあるおそばと好相性でした。
その後、そばのムースの上にそば茶のゼリーが合わせてある、見た目も楽しめる甘味を頂いて、お店を後にしました。我々が帰る頃には、店内もざわざわ。別々で来店されているお客さん同士の会話もはじまり、地元の方々が来られているようで、なんとも和やかな良い雰囲気です。
店内各所の張り紙にもあったのですが、こちらのお店は、開田高原をはじめとした信州の良質なそば粉を厳選して使用し、そば打ちに使う水には木曽御嶽山に降る雪や雨が地下水となり長年にわたって地中のミネラルを存分に吸い込んだ湧き水を使用されているそうです。また「そば」がいかに健康に良いかを謳った説明書きが各テーブルに設置されています。このような原材料や健康へのこだわり、そして接客の気持ち良さ、そのすべてが相俟って身体に心地よく響いてくる、まさしく「身体にやさしい蕎麦会席」であったと思います。
店名 | 手打ちそば処 御嶽 津市久居店 |
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電話番号 | 059-255-2555 |
住所 | 津市久居明神町風早2222-2 |
アクセス | 近鉄久居駅から徒歩約30分 |
営業時間 | 昼11:30~14:30 夜17:00~20:00 (ラストオーダー) |
定休日 | 水曜日 |
平均的な予算(昼) | 1000~2000円 |
平均的な予算(夜) | 2000~3000円 |
予約 | 可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 無 |
席数 | 55席(カウンター5席、店内中央に木製大テーブル10席、2人掛けテーブル3卓、4人掛けテーブル1卓、6人掛けテーブル2卓、小上りが6人掛けテーブル3卓) |
駐車場 | 有 |
禁煙 | 禁煙 |
アルコール | 有 |
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