美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　平成11年の開業以来、挽きたて、打ちたて、茹でたての三たてを追求されて来たこだわりの蕎麦屋さんです。そのため「完全予約制で予約分のそば粉をその日の朝から石臼で挽きながら、予約の30分前に蕎麦を打ち上げる。茹でもできるだけ少量ずつを茹で上げる。」という念の入れようです。

当初はおかみさん達が村おこしの一環として始められ、その後消防隊員だったご主人が加わって現在に至ってます。食品衛生管理の資格を持つご主人が特に気を付けられてのは衛生面だそうで、安心して食事ができるのは何よりも嬉しい事です。

　石臼挽き10割そばセット並（1,000円）には、盛りそばの他、そばめし、小鉢、そばゼリー、ざるどうふ、漬物が付いてきました。同じく上（1,500円）には更に季節の山菜天ぷらが付きます。

しばらく待って出てきた盛り蕎麦は、つやのあるやや細麺で星は少なく白っぽい上品な感じで、盛り付けも食欲をそそります。宮崎県川南（かわみなみ）産の鹿屋（かのや）在来種の抜きを石臼で挽いて50メッシュで篩った粉を使った蕎麦は、優しい食感の中にコシがあり、風味と香りと甘みを十分に味わう事ができ満足しました。

めんつゆは、やや辛口で出汁も良く利いてまろやかに仕上がってました。
　
　追加で注文したそばがき（300円）は、女将さんがお湯で練ってくれましたが、量もたっぷりで実に柔らかく美味しく、腕前に感心しました。

　郊外の田園風景の中にぽつんとあるお店ですが、その店内では、都会では味わえない素朴さと優しさとご主人のこだわりが満喫できました。