美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　しなの鉄道の中軽井沢駅前に大きな看板が見える、「かぎもとや本店」は創業から１４５年の老舗蕎麦屋である。

　昼時だったこともあり大勢のお客様が店の内外で混雑していた。店内は広くて若い女店員が大きな声を掛け合いながらきびきびと動いていて老舗の礼儀さが感じられ、流石に伝統のある蕎麦屋と感じられた。

　店内の右奥手に蕎麦打ち台があり店主が４ｋｇ粉の大きな蕎麦を打っていた。駒板を使わないで素手当てで見事な蕎麦切が見られた。

　注文した天婦羅蕎麦を待つ間はキャベツの塩漬を味わうことができ、昔の蕎麦屋の店内を観察でき、飽きることはなかった。

　薄茶色の二八蕎麦は平べったい長方形であったが角立がよくきりっとしており二八とは思えない香りと噛みごたえがあり田舎そばの味覚であった。量はほどほどに多くて食べ応えがある。
　これが創業１４５年の老舗蕎麦かと思うと何だか感慨深い味わいである。伝統を守って今後も長続きしてもらいたいものである。