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発芽そばを食しに上田まで出かける。

発芽そば1,575円・どのようにして発芽そばを作り提供しているかを知りたい一心であつた。店主の話によると、蕎麦を高山製粉から丸抜きで仕入れて別所温泉水に一晩浸けると１mmの目が出る。それを乾かして石臼で挽き、浸した温泉水で水捏をし１０割で打つとの事。注文してすぐに出てきた発芽そばは大きな赤い台付の器に入り、いかにも豪華。

そばの色は茶系ベージュで比較的細い。粒粒感はなくまた長いそばになっている。食して見ると少しもっちり感というか弾力があるやさしいそばである。発芽はそばが濃縮され栄養価が高いという化学結果がでているという。また発芽させた時の温泉水使用がそばの凝縮力を高めているという。寒ざらしではなく温泉水のミネラルとあいまって素晴らしいハーモニーを醸し出しているのだと思いたい。喉越しは瑞々しくさらにほのかな甘みを感じる。これが発芽そばであると感激した。

適度な汁ともよくあいさらにそばのランクを高めている。
次に店主が苦労して作りあげた十割更科そばをいただくことにした。
店主は十割そばを打ち一筋に30有余年。 特に更科そばを繋げる方法を考え、工夫しているという。 食べておいしい「十割更科そば」が5年かかったそうだ。

更科(そばの実の芯の部分を使った白いそば)１０５０円とメニューにある。こちらはざるに入って出てきた。真っ白な細い優雅さがある細く長い更科である。一番粉使用というから胚乳の中のでんぷん

たっぷりなんだなと変に納得しながらいただく。跳ねるような弾力性があると片山氏は言っているが確かに弾力性は少しある。忙しそうで店主に質問できなかった事は、やはり温泉水を使っているのだろうかと言う事である。水・お湯の使い方でいろいろな変化が出てくることを楽しめればいいなと思いながら食を進めた。