名物の『富倉そば』を食べようと、信州は中野市の「郷土食堂」に向かった。幻の蕎麦と呼ばれ、農家でしか口にできなかった富倉そばを、初めて世に出した草分け的蕎麦屋さんがこのお店だと知ったからだ。
富山県から見れば「奥」ではなく「手前」になるのだが、奥信濃の飯山市富倉地区で昭和55年に創業し、平成2年6月に現在地に移転して今日に至っているという。上信越道・信州中野インターから292号線を走って午前11時10分に到着した。
午前11時の開店まもなくだったので、小上がりのテーブル席に座ることができた。早速メニューを見て、手打ち富倉そば(750円)、しめじ天ぷら(300円)、笹ずし(1枚105円)を注文した。
オヤマボクチをつなぎにした蕎麦は今まで幾度となく食べてきたが、富倉そばを食べたかった。蕎麦が出された。食べる前によく見てみると平打ち麺のようだ。オヤマボクチ入りの蕎麦は生地の向こう側が透けて見えるくらい薄く延すことができるらしく、結果、幅広に切ることになるのだろう。まずは何もつけずに蕎麦を味わってみることにした。ほんのりと舌先に甘みが感じられた。つゆはかつお出汁のみで、甘い味に仕立てられていた。
雪深く二毛作ができないため北信地方では小麦が穫れず、オヤマボクチをつなぎに使うことになった富倉そばという食文化を体感したいと思った。無味無臭であるため、10割そばの香りを生かしており、つながる力が強いので喉越しも楽しめた。噛んで硬いという違和感もなかった。
天ぷらのしめじは地元中野産のもの。蕎麦と良く合い、おいしかった。笹ずしという郷土食まで食べることができたので大変よかった。
店名 | 郷土食堂 |
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電話番号 | 0269-23-0388 |
住所 | 長野県中野市大字吉田1282-8 |
アクセス | 上信越道信州中野I.C.から292号で志賀高原方向に向かい、新井交差点を右折した500m先。長野電鉄山ノ内線中野松川駅から右の踏切を渡ってすぐ。 |
営業時間 | 11:00〜17:00 |
定休日 | 木曜日(木曜祝日の場合は前後どちらか休み) |
平均的な予算(昼) | 1000~1500円 |
平均的な予算(夜) | |
予約 | 平日のみ可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 無 |
席数 | 38席 |
駐車場 | 有(13台) |
禁煙 | 不明 |
アルコール | 有(日本酒、瓶・缶ビール) |
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