美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　秋も深まった11月、100年前の養蚕農家の建物を移築改装した古民家で、週末のみの手挽き石臼製粉十割そば屋さんを開店したと聞いたので訪れました。長野県小諸市から布引方面に車を走らせて20分、イトーピアという別荘の中にあります。場所は少しわかりづらいかもしれません。道に迷い別荘の管理事務所で詳しい場所を聞きました。

　店内に入ると店主の江川さんと奥様が迎えてくれました。高い天井に立派な梁が見えます。店内も小物もセンスの良さが伺えます。ちょうど店内はお客様でいっぱいだったのですが、私は一人だったので、中央の大きな机で相席させていただきました。

　石臼挽き十割そば1200円を注文いたしました。まずはぶり大根、花豆の煮付け、おひたし、そば味噌がでてきました。どれもおいしくいただきました。続いて石臼挽き十割そばを頂きます。新そばの時期ですのでほのかな緑色がします。腰があります。十割らしい蕎麦の味がしました。そばつゆはすこし辛め良質なだしが香り、そばとの相性も良いようです。

　地元浅間山麓の蕎麦の実を必要な分のみ、手引き石臼で挽いているそうです。ご主人の江川さんは先日まで長野県姫木平でウォールデンというそば屋さんを経営されており、第一線を退き、この地でお客様と近い関係のそば屋さんを始められたそうです。

 店内がいっぱいだったこともあり、同席をさせていただきましたが、ご主人と奥様も加わり、一時間、大変楽しい時間を過ごさせていただきました。

　ごちそうさまでした。