美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　ＪＲ大糸線の穂高駅から車で約１０分小高い丘の上にぽつんと建っています。
　あの達磨　高橋邦弘さんの一番弟子のご主人が出された安曇野翁、凛とした清潔感漂う外観と内観、飾りなどは可能な限り省かれた店内、翁の精神〈私のイメージですが〉のようなものが感じられます。そばに一途に向き合うといった姿勢が見受けられます。

　そば茶が出され、注文したのは　ざるそば　８４０円。まず、辛汁と薬味ネギ、わさびが先に運ばれます。私の場合、こういうときに先に辛汁を先に味見してしまいます。そばの味が分からなくなるよ！といわれてしまいそうですが...目の前にあれば早くどんなものか知りたくなってしまうのです。もちろん少し舐める程度の味見ですよ。すると、味の深みが素晴らしい。これほどバランスの良いおつゆは初めてです。翁は　蕎麦蕎麦というイメージがあるが、私は高橋さんのおそばを食べたことが無いので何ともいえませんが　安曇野翁のそばは辛汁が抜群ですよ！

　期待大で待ちに待った蕎麦。円い竹ざるに見事に切りそろえられていて、細かめの白いお蕎麦は言わずもがな引っかかることなくすーっと喉を通っていき、すとんとお腹に落ちたのが聞こえてくるよう。そんなきれいな蕎麦でした。ただ、安曇野の蕎麦を期待していたのですが、残念北海道産。新そばでもなかったので味香りがもう少し欲しかった。 

　毎日鉢巻をきゅっと締めて〈イメージです〉ご主人が蕎麦と向かい合いながらストイックに蕎麦を製造、提供をしっかりと続けておられます。まさに蕎麦職人のお店です。