美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　別府市"流れ川通り"を海から山方向へ歩いていると、一軒のそば屋を見つける。そば粉は豊後高田産のものを使っているとの掲示がある。腹具合も丁度いいし、何の迷いもなく入店する。 

　品書きを見て"おすすめランチプレートそばセット"なるものを頼む。内容は、もりorかけのメイン、６種類のサイドメニュー、デザート、コーヒーor紅茶で、お得感があるものだ。 

　九州のそば屋には、サイドメニューが豊富なところが多い。それだと奥様方のミーティングにも使えるし、子供も楽しく食事がでる。土地が変わればそば屋への要求も変わる。
　サイドメニューとメインのそばを食する手順に戸惑いを覚えた。サイドメニューを食べている途中にそばが提供される。そばが延びてはいけないので、そばを頂く。そばを食べ終え、残りのサイドメニューを頂く。サイドメニューは天ぷらのようにそばのアテになるものはない。 

　正解はアルコールを頂きながらサイドメニューを頂き、その後そばを作ってもらい食べることだろう。アルコールを飲まない私は、ざるそばだけを頂けば良かったのだろうと、自分の選択を悔やむ。 

　ここのそばの味だが、モチモチ感があり、雑味を含む九州に多くあるもので、汁は甘さを優先した仕立てになっている。
　このモチモチ感はどこから来るのだろう？そば粉の製粉具合、つなぎの種類、つなぎの量、打つ際の加水量、いずれが要因か？いつか謎を解いてみたい。いずれにしても、関東のものとは違う味わいである。 

　これで今日のレポートを終わりとするが最後に一つ伝えたいことがある。器に小鹿田焼きを使用していたことだ。焼き物が好きな私はこれによりとても楽しい食事の時間を過ごせた。この器を堪能するだけのためにまた来たい店である。