美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

大正通りから少し外れただけで、とても静かでのんびりとした雰囲気が漂う場所に立地するお蕎麦屋さんで、その空気感にマッチしたシンプルな店構えに、とても好感を覚えました。 事前調べによれば、女性の方がお蕎麦を打たれているとの事で　(おそらく自分自身、女性が打つ蕎麦を食べるのが初めて）とても楽しみにしながらお店に 入りました。お昼時を幾分過ぎていた事もあり、予想に反してお店にお客さんは居らず、店内もお店の外同様に、とてもまったりとした良い雰囲気。

早速、店内を見渡せる位置に座り、お蕎麦を注文しました。今回3人でお邪魔し、3人とも鴨セイロを注文。そのお蕎麦を土日限定で食べられる10割そばに変更出来るかどうか尋ねたところ、「可能ですが、残念ながら残り1人前で終了です」との事で、1人は10割そばに、残る2人は通常通り二八そばで注文。 しばらくして、先に10割そばがテーブルに運ばれて来ました。上品な陶器に丁寧に盛られたそのお蕎麦は、見た目に蕎麦の荒々しさが伝わってくる様な玄そば挽きの田舎そば。続いて運ばれてきた二八そばは、うっすらと青みのある上品な色目の更科蕎麦でした。私自身は二八そばを頂きました。 お蕎麦を良く見るとそば殻は綺麗に取り除かれていますが、所々に甘皮の斑点が見受けられ、そこにまた食欲をかき立てられました。一口お蕎麦をすすり、噛むにつれてやさしい蕎麦の香りと甘みが感じられました。また、のど越しも良く、テンポ良くお蕎麦をすすりたくなりました。鴨汁も甘すぎず、辛すぎずとても美味しい。

 10割そばも少し分けてもらって食べましたが、想像よりものど越しが良く、二八そばには無い、舌に当たる粗挽きの食感が味わえました。 お店の方も、快く写真撮影を承諾してくださり、とても気持ちよく食事をさせて頂きました。また機会があれば、10割そばを食べようと思います。