美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　近くに蕎麦屋が二軒あれば、どうしても両方行ってみたくなります。阪急宝塚線石橋駅周辺には歴史のある蕎麦屋さんが多いので、いつも迷います。今回は二軒目ですが、石橋駅から歩いてすぐの入船に行ってみました。

　お店の大将に撮影許可をお願いすると快く許可してくれました。話を伺うと、ここのお店はなんと創業117年！！まさに歴史そのものです。お店の建物も、店内も時代錯誤をおこすかのような雰囲気です。

　明治の頃より営業しており、何より阪急電鉄創始者の小林一三氏もよく来られてたようです。カウンターの奥には明治時代に使用していた蒸篭やそば猪口が飾られています。まさに蕎麦の博物館です。

　注文するのは二八蕎麦。色も白く実に綺麗です。そばの入れ物は、創業以来続く入れ物だそうです。では、さっそくそのまま頂きます。
　食べた瞬間、うまい！と声が出そうになります。蕎麦の香が鼻に留まり、そばが一気に入ってくる。コシがありつるつるっと喉を通る。喉越しがいいとはこのことだと、はっきり実感できます。
　そばつゆはやや濃くて甘辛な感じ、まろやかで味が深い。少しつけて食べてもつゆの旨味が残るような感じです。

　お客さんが少ない時間帯に行くと、大将の興味をそそる蕎麦の歴史の話が伺え、実に勉強になります。何度も通って、そばの事をご教授いただきたいです。