美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　地下鉄御堂筋線新金岡駅から大泉緑地公園へ向かう、パン屋、居酒屋、ケーキ屋などが並ぶ道ぞいにあります。

　長屋を改装した民家風の店構えで、ガラリと引き戸を開けるとおかみさんがお出迎えしてくれました。靴を脱いで、スリッパを履いてお邪魔します。まるで親戚の家に遊びに来たかのようです。
　入ってすぐ左手に４〜５人掛けのカウンターがあり、奥にはテーブル席が３つほど、坪庭もあり、良い雰囲気です。一人なのでカウンターに座りました。

　ざるそば、おろしそば、とろろそばと一般的なメニューに混じり、「くるみ蕎麦」なるものがありました。くるみペーストが入ったつゆのようです。初めてお伺いするお店では、まずざると決めているのですが、くるみ蕎麦が気になります。ざるのつゆとくるみ蕎麦のつゆと両方お願いできるか聞いてみると、okとのことで、わがままをきいて頂きました。 

　冷酒と乾き物をつまみながら待っていると、５分ほどでお蕎麦がきました。二八とのことです。

　
　長く、細く、エッジも効いたきれいな蕎麦です。塩をもらってつけて頂くと、ほんのり蕎麦の香りもします。
　ざるそば用のつゆは、塩分がそれほどなく、甘みのある関西風のつゆです。くるみつゆは、どろりと濃厚で、くるみは完全にペースト状ではなく、ナッツの食感が残っています。塩分も高くないので、蕎麦にたっぷり絡めていただきます。ごまより濃厚で複雑、卵黄のようなこくが蕎麦と絡んで美味です。

　蕎麦の風味はざる用のつゆで食べたほうがわかりやすいですが、単純に料理と考えると、くるみつゆで食べた方が美味しいです。うどんでも美味しいと思います。（笑） 

ご主人は蕎麦塾で勉強されて開店されたそうですが、色々お話をしてくれて、大阪の蕎麦屋談義で盛り上がりました。