今回伺ったのは蕎麦処《仙酔庵》。学研都市線鴫野駅から徒歩6分、専用の駐車場(5台分)も用意されています。お店を目にした時は、あまりの大きさに圧倒されました。一般的な家屋が立ち並ぶ静かな住宅街の中において、異様なまでの存在感を放っています。
古い屋敷をそのまま蕎麦屋として利用されている為、塀が高く、門構えも立派で、少し尻込みしてしまうほどです。
緊張しつつも門をくぐり、縁側を通って入り口(玄関)へ向かいました。
呼び鈴が用意されているのでボタンを押すと、間もなくして女性の方が来られ、テーブル席へと案内して頂きました(座敷とテーブルがあります)。
テーブル席は畳の一室に、4人掛のテーブルが2つ置かれており、隣の一室は10人程が座れる座敷となっています。屋敷の真ん中には立派な中庭があるので、風情ある景色を見ながら蕎麦を楽しむ事ができます。
今回は、冷たいお蕎麦の《おろし》を注文しました。その他にも《納豆》、《なめこおろし》、《長いも》など、今の暑い季節に食べたくなるような、種物が充実しています。他にも一品料理、蕎麦会席、鍋料理など、腰を落ち着けてゆっくりとした食事も楽しむ事が出来ます。
蕎麦は機械打ちの十割蕎麦、手打ちの二八蕎麦(中力粉使用)から選ぶ事ができ、今回は手打ちのニ八蕎麦をお願いしました。
注文を終えると、先程までは気が付かなかったBGMの音が、耳にスッと入って来ました。厨房からは微かに蕎麦を支度する音も聞こえて来ます。
中庭を眺め、音に耳を傾けながら暫くの間、静かな時間が流れました。
目の覚めるような、真っ赤な漆器に盛られて蕎麦は運ばれて来ました。
蕎麦つゆが別になっており、ネギとわさびが薬味として用意されています。雪のように白い大根おろしが、赤い漆器に良く映えています。漆器の底が深い為、そのままでは影になって蕎麦の色目がよく分かりません。大根おろしを崩さないよう気を付けながら、数本の蕎麦を箸で持ち上げました。
そば殻と甘皮が程よく挽き込まれ、透明感もあります。細く切られた蕎麦を見れば、丁寧に切られているのが、こちらにも伝わって来ます。蕎麦つゆをかける前に、蕎麦だけを一口いただきました。
しっかりとした硬さがあり、蕎麦を啜ると粗挽きの食感が、口や喉をかすかに刺激して通っていきます。とても蕎麦らしい食感だと感じました。
大根おろしと一緒にいただくと、ピリ辛さの中で蕎麦の甘みが引き出され 先程とはまた違った食味です。そこに蕎麦つゆの甘辛さも加わり、さらに重層的で深い味わいとなりました。
他の店にはない、独特の雰囲気の中で味わった蕎麦は、ただ美味しいだけではなく、記憶としても自分の頭の中にしっかりと刻み込まれ、忘れられない蕎麦となりました。
店名 | 蕎麦処 仙酔庵 |
---|---|
電話番号 | 06-6961-1031 |
住所 | 〒536-0013 大阪市城東区鴫野東2-27-4 |
アクセス | JR学研都市線鴫野駅より徒歩6分 鴫野駅より363m |
営業時間 | 11:30~21:00(20:30オーダーストップ) |
定休日 | 水曜日 |
平均的な予算(昼) | \1.000~¥1.999 |
平均的な予算(夜) | \2.000~¥2.999 |
予約 | 可 |
クレジットカード | 可 |
個室 | 無 |
席数 | 20席 |
駐車場 | 有 |
禁煙 | 喫煙可 |
アルコール | 有 |
ホームページ |