美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

地下鉄谷町線の谷町4丁目駅から徒歩3分。アクセスは抜群で地下鉄網を使えば、大阪市内であれば比較的どこからでも簡単に来ることが出来ます。

現地に到着しお店の外観を見た瞬間に、こちらのお蕎麦屋さんは美味しいだろうと確信する何かを感じました。上手く説明できませんが、直観がしたと言い換えた方がいいかもしれません。お店から伝わってくる雰囲気がとても良いものでした。

お昼12時を回った、週末の土曜日。お店に入ってみると8割方席が埋まっています。よほど人気店らしく、期待も高まります。

入ってすぐ右側では石臼がゆっくりと回り、その隣が厨房。店内は思ったよりも広く(個室を入れ全40席)、木を多用した落ち着いた雰囲気です。店内の穏やかさとは反対に、厨房の中は活気に溢れています。蕎麦を茹でる湯気が立ち込める中、数名の方が動き回って作業をされています。とても忙しそうです。

今回注文したのは、"鴨つけ汁そば"。通常はニ八そばになりますが、プラス170円で十割そばに変更する事も可能です。使用する蕎麦は北海道産(大雪山山麗育ち)のきたわせ種。また、麺線を太切りと細切りから選ぶ事ができ、太切りを選択。配膳される方も3名ほどいますが、蕎麦を待つ間も次々とお客さんが入ってきます。

10分程待った所で、蕎麦が運ばれてきました。麺線は2ミリ程の厚さで、そこまで綺麗には切り揃えられておらず、少し疎らな印象です。斑点は少な目で粗い部分は入っていません。太切りなので、かなりしっかりとした食感です。香りは少し弱いように感じましたが、噛み進めて行くうちに豊かな香りとしっかりとした蕎麦の味が感じられます。かなり麺が太く感じますが、温かいつけ汁に付けてもコシを感じる様にと、お店側の配慮だそうです。

他のお客さんの中でも、携帯電話のカメラで蕎麦の写真を撮っている方がいましたが、写真を撮りたくなる魅力的な蕎麦なのは間違いありません。

こちらでは、蕎麦はもちろんですが、料理を盛り付ける器にもこだわっておられ、陶作家さんが一つ一つ丁寧に作った器を使用しています。味もさることながら、目で見ても楽しめ、さらに料理の良さを引き立たせています。

どうすればお客さんに満足してもらえるか、どうすればまた次回も足を運んでもらえるか、そういったお店側の地道な努力を感じました。

また、その努力がお客さんにもしっかりと伝わっている、とても素敵なお店です。