近江神宮 善庵(滋賀県

みやび
レポート提出者:こぱるすけあさん

soba.JPG木々の間を通り抜け、心地いい木漏れ日を背に受けながら目に飛び込んでくるのは赤。頭上を風がスーっと抜けるような気持ちいい空間にある真っ赤な社は、競技かるたの聖地として有名な近江神宮です。

その近江神宮の神苑内を歩いていると必然的に目に飛び込んでくる【宮そば】の文字。そこが善庵さんです。

歴史に育まれた社と蕎麦・・・想像するだけで、もう美味しいです♪

蕎麦好きとしては、ここに入らないわけにはいけません!

そう思わせる雰囲気のあるお店、期待が膨らむお店です。

 

早速のれんをくぐってみると店内は異空間でした。

毎日の騒動はなんなんだろうと思うような落ち着く空気。

懐かしさがあるのに決して安っぽくはなく、左側にテーブル席、右側には畳の座敷があり、まるで自分がかるたの読手になったかのように錯覚するような不思議で【雅】な空間です。私は座敷に上がらせて頂きました・・・やっぱり雰囲気がもう美味しい♪大事ですよね雰囲気は。

蕎麦は十割そばのみで冷と温が選べます。あとはそばがきぜんざいやそば味噌等々。私は盛そば1500円を注文。

やっぱり蕎麦は少し高価だなと思いつつも場所の満足感もあり文句なしです。

その時は+500円で天ぷらがつくという事だったので、それも注文・・・

蕎麦にはケチりません。

どうせなら店の人がオススメするベストな状態を食べないと本当の良さは分かりませんよね。

すぐに運ばれてきたのはそば茶や薬味、蕎麦煎餅の乗った小さいお膳。

まるで旅館気分なお膳です。

お茶の香ばしさが気持ちを落ち着けます。

蕎麦煎餅をお茶のお供に・・・カリカリといい歯ごたえ、塩がきいてて美味しい~。これ多分みんな持って帰りたくなります♪

この味のバランス、期待できるぞーとハードルが上がります。

 

お茶を頂きながら暫く、心地いい静寂と畳のにおいに酔いしれながら待っていると、愛想のいいおかみさんがなにやら豪華なお膳を持ってきました。

「凄っ」と思わず口からこぼれると、

「この器は会津塗りなんですよー」と愛想よく。

食べ方の説明なども丁寧に教えてくれます。

どうもお客さんと話をするのが好きな方のようてすね。ほっこりします。

っと器とおかみさんばかりに気を取られてばかりもいられない。

お膳が置かれて驚いたのが蕎麦の盛り方。こんなの見たことがない!

1束ずつぐるりとねじって積み重ねています。一口分ずつ分かれている?

とても面白い盛り方です。そして麺の細さと白さも印象的。

誰もがそうめんみたいと口にするような細さと白さ。

話を聞いてみると、店主は会津で修行したらしく会津スタイルという事で、玄そばも会津産らしいです。それにしても私は以前会津でも蕎麦を食べていますが、この細さは始めてだったので興味深々。

まずは説明して頂いた通り何もつけずにそばを口に含みます。

「おっ」と、いい意味で想像を裏切られてびっくり。

十割だけどこの細さなので完全に喉越しだけに特化した風味の弱い蕎麦と思い込んで食べましたがまずコシがしっかりしていて麺もつやつや。

喉越しも舌触りもいい。

そして弱いと思っていた風味がしっかりと甘く上品に表現されています。

これは近江神宮という場所にとてもぴったり合った雅なそば。素晴らしい!

次に説明された順番で、塩をつけて口に含みます。うん、やっぱり美味しい。

蕎麦の香りだけではなく甘みも引き立ちます。

普段は香りとクセが強い蕎麦が好みの私ですが、これは一つのそばのジャンルの完成形として好きだと納得しました。もしかしたら雰囲気が納得させるのかもしれませんが、それでも素直に好きだと思えました。

これは蕎麦好きには一度食べて欲しい一品です。

しかし細いのに弾力もあって長くてしっかりしたお蕎麦。

よくよく聞いてみると上質の一番粉ばかりを厳選して使っているという事。

なるほどそれでこの甘みと繋がり。繋がりのいい内側に特化する事で成り立っているんですね。

盛られた器には、そうめんのように水が多めに入っていたのですが、これも喉越しをキープする為の一つの工夫なのでしょうか?

最後に順番通りつゆで。これはこれでまたいいですね♪

とても上品なつゆです。蕎麦自体のインパクトが強いので、これぐらい上品にまとめて邪魔しないのが計算なのかもしれません。

私は3つの食べ方ではそのままで食べるのが一番好みでした。楽しいなぁ・・・

さて大満足したところで蕎麦湯で〆ようと思います。

が、油断していました。お吸い物のような器でまずは蕎麦湯だけでどうぞーと・・・とろとろーこれはヤバイです。凄いトロみ。

最後にこんなご褒美があるとは・・・蕎麦湯だけでもしっかり美味しいんです。

これは〆というよりは一つの料理として美味しい気がします。

そして蕎麦湯に塩を入れて・・・うまいっ。

「凄いとろみですね」と聞くと茹でた後、粉が沈殿するまでじっくりまって

底だけをすくっているとの事でした。teishoku.JPG

「おかわりもいいですよー」と嬉しい一言。お言葉に甘えちゃいました。

あっ蕎麦が印象的過ぎて触れるのを忘れましたが、天ぷらも旬の素材を生かした蕎麦粉を使った衣の天ぷらで、蕎麦の風味はそんなにしないですが味のバランスもよく季節によって違いを楽しみたいと思えるものでした。いい店ですね♪

ちょっとだけの近場旅の気持ちでしたが、旅先でいいお蕎麦に出会えるとしっかりと旅行した気分になりますね♪

楽しかったのでまた近江神宮に行った時はリピートしようと思います。

ご馳走さまでした。

店名近江神宮 善庵
電話番号077-521-1207
住所滋賀県大津市神宮町1-1 近江神宮境
アクセス近江神宮前駅より455m
営業時間昼11:30~15:00 夜16:00~22:00(夜は予約のみ)
定休日月曜日(月曜日が祭日及び近江神宮際事日である場合は営業)
平均的な予算(昼)3000円  
平均的な予算(夜)3000円  
予約
クレジットカード不明
個室
席数10席
駐車場
禁煙不明
アルコール不明
ホームページhttp://www.eonet.ne.jp/~poemu/index.html
35.0324912,135.85615129999996

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