美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　出雲蕎麦巡りの、６店目である。ＪＲの安来駅に降りた。時間も無く、迷っている時間も勿体ないので、駅の観光案内所で「出雲そば屋さんは」と問い合わせたところ、徒歩５～６分のところにあるお蕎麦屋さんと聞いて早速向かった。駅の北口を出て山陰道を西に400mほど行ったところを右に曲がるとすぐである。

　店の外見はなまこ壁で古風な雰囲気、店内は民家調の作りで、民芸品がコレクションのように並んでいる。
　席は調理場の中が良く見える、カウンターに陣取った。　

　注文は、お馴染み「釜揚げ蕎麦」と「割子蕎麦」である。「割子蕎麦」は３段か４段セットを標準の１人前としているが、追加では１段単位で注文できるのは他の出雲蕎麦屋さんと同様である。

　蕎麦は自家製粉で手打ち。そばの色は若干茶色がかった灰色であり、太さは普通、茹では固めで強いコシを感じる。汁は、大社～松江～安来と離れるに従って色は次第に濃くなっているが、醤油や塩味は見た目の濃さほど強くなく、さっぱりとした後味である。

　「釜揚げ蕎麦」で蕎麦の入っている湯のトロ味は強いので、汁は多少多めで丁度良い。全体にさっぱり食べられました。
　腹も良くなったところで、安来のもう一つの名物「和鋼博物館」に向かう。店から徒歩１０分くらいのところにあり、昔から鉄で食べさせてもらっている人は、「一度はお参りする処」だそうだ。

　どちらがついでかは分からないが、是非立ち寄ってみることをお勧めする。