前々から行きたかった店、宇都宮市の[ふくや]に行って来ました。場所は宇都宮市役所の南側、数店舗が同居するテナントの一角に有ります。
12時半に店に入ると、ジャズの街宇都宮らしく心地良いジャズが流れ、カウンターに6名のお客様が一列に並んでいました。そこから聞こえるのはジャズでなく蕎麦をすする音、誰一人会話せず美味しそうにすすっています。その音は長く、麺の細さを醸し出していました。
メニューから、私は大盛り蕎麦とミニかき揚げ丼、妻は温かいおろし蕎麦を頼みました。レパートリーは他に田舎、おろし、とろろ、ぶっかけなどが有ります。
店内は落ち着いた雰囲気で、テーブル席が2席、カウンターに6席、奥には蕎麦打ち場がガラスで囲っています。入店時には気が付きませんでしたが入口に電動石臼が有り、ゆっくりと粉を製粉しています。壁には、常陸秋蕎麦を使用している旨が書かれていました。
テーブルに新聞記事のコピーが有りました。40代半ばのご主人は、20年間趣味で蕎麦打ちをしていましたが、どうしても店が持ちたいと趣味の世界を越えて本業になってしまったそうです。そして、驚きの修行先ですが、蕎麦好きなら誰でも知っている名人、達磨の高橋邦弘氏だそうです、一度日光蕎麦祭りでご賞味させて頂きましたが、ふくやさんの蕎麦も1ミリ程度の細打ちで、透き通るような緑がかった色合いが、高橋邦弘氏の蕎麦に似ている、と感じました。>
食感は、細麺に程よい腰があり、ツルツルと心地よく口に収まります。噛むと常陸秋蕎麦のふんわりとした蕎麦の香りが広がり、喉ごし良く後から香りが鼻の奥に残る大変美味しい蕎麦です。ざるはニハ、田舎は七三で打っていると主人が話してくれました。今度は田舎を食してみたいと思いました。
つゆは、かつを本枯節、二年物の椎茸、こんぶで出汁を取ったものだそうです。返しは濃口醤油と若干の寒露系の醤油だそうで、こくがあり絶妙なバランスでした。薬味はさらしネギ、生ワサビ、大根おろしで高橋氏の流れを組んでいます。
夫婦二人でテキパキと働く姿が心地良く、帰りにご主人と話をしましたが、お人柄がまっすぐでした。ストレートな常陸秋蕎麦の細麺の様な実直なお店でした。
【写真の説明】
大盛り蕎麦とミニかき揚げ
おろし蕎麦
電動石臼
店名 | ふくや |
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電話番号 | 028-638-0298 |
住所 | 栃木県宇都宮市一条1-6-5 |
アクセス | 東武宇都宮駅より徒歩15分 |
営業時間 | 11時~19時30分 |
定休日 | 火曜日 |
平均的な予算(昼) | 800円 |
平均的な予算(夜) | |
予約 | 可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 無 |
席数 | 15 |
駐車場 | 有 |
禁煙 | 禁煙 |
アルコール | 有 |
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