美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　団地の中の隅っこに、「蕎麦」のノボリ、その先、角を曲がると、ちょっと小粋なおそばやさん。

　右手麺台、石臼を横目に、引き戸を開けると真正面が厨房、右手は座席、左手にテーブル席２っ、実にすっきり、こじんまりとした店内である。

　主人に「おすすめ」を聴くと「３色蕎麦」との事。友人は「梅蕎麦」を頼む。そばに細かく刻んだ赤い梅が散りばめてあり、今日のような暑い日は実にうまそーである。

　さて、私のは、体に良いなめこ、おくら、やまいものズルズル３兄弟である。見ただけで元気がでる。おもわず、片端からズルズルほうばった。

　「しまった！」私はそばの鑑定士になるんだった！　これでは肝心の蕎麦の味も、風味も分からない。しかし、３品ともそばとよくからまり、なめらかに口の中を賑わしてくれ、なんともおいしかった。そばがきは、ふんわり油で揚げ、醤油でからめたネギがちょこんとのっている。デザートの小鉢は、だったんそばの風味強いゼりーであった。

　この店のこだわりはと聞くと、お蕎麦の好きな人に、挽きたてのそば、香りの強い、うまいそばを食べてもらう事。そのために「そば教室」をも開き、熱心に教えている。

　次回は必ず、もりそばを注文し、主人自慢の挽きたての蕎麦を、じっくり味わってみようと思う。