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松翁(東京都

味に自信あり、神田の人気店
レポート提出者:耳順さん

matuou2.JPG鉄筋コンクリート3階建てビルの一階と2階がお店。玄関には、右端に小さく「手打蕎麦切」、左端に「松翁」と縦書きされた紺地の暖簾が掛けられている。ビルの2階に袖看板が取り付けられているが、こちらも楷書でしっかりと「松翁」と書かれている。看板も暖簾も、客の気を引こうとはしていない。路地に入ってきたお客が、容易にお店を探せるようにとだけ考えて書かれているようだ。味にも仕事にも評判にも強い自信を持っているのが良く分かる。

入り口を入ると、右側が厨房で左側がお店になっている。厨房は縦長に奥に伸びており、一番奥に蕎麦打ち工房がある。蕎麦打ち工房とお店との境はガラス張りになっており、お店から蕎麦打ちの様子が見学できるようになっている。小上がりはなく、全て二人掛けの椅子席である。人数に応じて椅子席をくっつけたり離したりして、少しでも多くのお客が受け入れられるように工夫されている。2階の個室へ行くには、一旦外にでてから、玄関の左横の階段を上って行く様である。

女将さんと若い男性の二人で接客している。あまり愛想はないが、お客の注文をしっかりと厨房に通して漏れのない目配りと気配りをしている。

モリソバを注文すると、そば汁は薄口か濃口のいずれが良いか?と訊かれた。薄口を頼もうとすると、薄口は塩分濃度が高いと言うので濃口に変えた。しかし、どうして2種類のそば汁を用意しているのか?訊き忘れてしまった。関西人と関東人の両方の好みに応えるためだろうか?

そばを待っていると、ご主人(職人さん?)が厨房から天ぷらバットと菜箸を持って慌しく出てきた。そして、6人連れのお客のそれぞれのお皿に、揚げたての天ぷらを盛り分けると直に厨房に戻っていった。暫くすると、またも出てきて天ぷらを盛り分ける。どうやら、一つの天ぷらだねが揚がる毎に、直に運んでお客の皿に盛分けているらしい。天ぷら専門店のようなしようである。

ソバが運ばれてきた。竹を丸く編んだざるに、形良く盛られている。ザルは中央に窪みがあるので、見た目より多くのソバが盛られている。薬味は、細かく刻んだ葱、大根オロシ、本わさび、ゴマ。見た目もきれいで、多様な好みに合わせられるようになっている。

面線は江戸流のソバの太さ、色は薄茶色、星はほとんどない、香りは強い。10割ソバであるとのこと。二八そばに比べて若干短い。そば粉は、何処のものを使っているのか?訊きたかったが、お客が立て込んでいたので訊かないことにした。

何もつけずに一箸啜ってみる。口の中にソバの香りが広がる。美味しい。前歯で噛み切るとまたも香りが広がる。歯抜かりはしない。味(香り?)は深みがあり、最初だけで消えるのではなく後から後から湧いてでるような感じを覚える。奥歯で噛みこんでみる、甘みはそれほど強くないが、香ばしい味わいを感じる。

matuou3.JPG次にそば汁に葱とゴマを入れ、わさびをのせた麺の下三分の一ほど付けて啜りこむ。面に良く絡まって美味しい。そば汁は、かつおのうまみが良く効いている。喉に送りこむ時の喉越しも頗る良い。やはり、あっと言う間に一枚平らげてしまった。

隣の席で2色そばを食べているのを看て追加したくなったが、時間とお腹と相談して次回にすることにした。

すると、鉄瓶が運ばれてきた。蕎麦湯を冷まさぬようにとの心遣いだそうだ。蕎麦湯は、そば粉と打ち粉が溶け込んで白く濁ってとろとろになっている。ゆっくり啜って、そばを食した後の余韻を楽しむ(お酒がそば前ならば、蕎麦湯はそば後か?)。

 

店名松翁
電話番号03-3291-3529
住所東京都千代田区猿楽町2-1-7
アクセス都営新宿線「神保町駅」、都営三田線「神保町駅」、東京メトロ半蔵門線「神保町駅」下車、A5出口。
営業時間平日:午前11:30~午後15:30午後17:00~20:00  土曜:午前11:30~午後16:00
定休日日曜・祭日
平均的な予算(昼)2000円~3000円
平均的な予算(夜)3000円~5000円
予約
クレジットカード不明
個室
席数二人用テーブル席x 12
駐車場
禁煙喫煙可
アルコール
ホームページ
35.6991495,139.75885300000004

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