美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　淡路町の老舗「神田まつや」。初めての訪問です。私が訪れたのは土曜日の正午。すでに行列が出来ており、約２０分ほど並ぶことに。いざ入店。店内は使い込まれたテーブルがシンプルに整列し、改めて老舗感を再認識しました。

　約3割ほどのお客様がいわゆる昼呑みをしていました。粋ですね。この日は一人で来店した為、当然の事ながら四人卓へ相席での案内でした。そして数名の接客担当のお姉さま達が満員のお客様を段取りよく対応していました。

　私は「もりそば」の大盛りを注文しました。５分ほど待ち、蕎麦は運ばれて来ました。細めのいわゆる江戸風蕎麦。とても上品です。力強い蕎麦ではなく、まるで女性のような色の白い繊細な蕎麦です。噛み締めるごとに口の中で蕎麦の香りがほのかに広がります。
　薬味はねぎのみです。産地などは判りませんが、みずみずしいねぎの食感と辛味が見事なまでに蕎麦を引き立てておりました。
　目の前の蕎麦は５分も経たずに私の胃袋に納まってしまい、蕎麦湯を頂きました。蕎麦湯はさらさら系ですね。

　店の外には、いまだ長い行列が出来ていると予測された為、蕎麦湯を頂きながら余韻を楽しみたいところでしたが、即座に退席しました。

　総評と致しまして、老舗の味を経験出来た事に大変満足しました。今後の私の食べ歩きに関する、良き「ものさし」となる事でしょう。ご馳走様でした。