美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　江戸蕎麦の御三家「砂場」「藪」「更科」の一つである「更科」の老舗です。店は都営大江戸線、東京メトロ南北線「麻布十番」駅から小粋な麻布十番通りを７、８分歩いた場所にあります。暖かい蕎麦以外のせいろは大きく分けて、「さらしなそば」「季節の変わりそば」「もりそば」「太打ちそば」の４種類です。

　季節の変わりそばは年に２２回も品書きが変わります。今回は更科総本家なので「さらしなそば」と「季節のかわりそば：くちなし切」を頂いた。「さらしなそば」はまっ白いそばです。「くちなし切」は鮮やかな黄色です。どちらも細いきれいなそばです。

　汁は２種類あります。緑の陶器で「あま」と書かれたとっくりに入っている甘口と、白い陶器ので「から」と書かれたとっくりに入っている辛口です。今回はさらしなそばなので甘口でした。やや薄い澄んだ色で、やや甘めの味です。薬味はねぎと山葵とだいこんおろしです。そばの半分はそば自体の味を楽しむために薬味を使用しないで食べました。

　どちらも（くちなし切も）そばの風味は感じられませんが口当たり、喉越しは良い上品な味です。蕎麦前は日本酒、焼酎、ビールなど豊富に用意されています。日本酒は季節によりお勧めの地酒が変わります。

　一風変わった点を見つけました。メニューと別に英語と日本語でそばの食べ方、マナーの説明書が置いてありました。場所がら海外からの客が多いためかと思いました。今後海外からのお客が増えると予想される中で良いことだと思いました。