美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　梅雨とは思えない暑さが続いた7月のある日の事。ランチタイムを大幅にずれ込んでいましたが何処かで冷たいお蕎麦がいただきたいなと思い銀座線を降りてソニープラザの裏から一ブロック新橋方面へ歩いて見つけたお店です。 

　白い暖簾に誘われて入店しました。清潔感がある店内、ふたり掛けの席に座り『せいろ』を注文しました。

　店員さんが、薬味の葱、大根おろし、山葵。そしてつゆ、箸置き、箸を、多分、位置が決まっているのでしょう、決められた位置に慣れた手つきで配置していきました。私的には、その几帳面さに好感度を感じます。

　何故か、箸置きの上に箸袋に入った箸は置かず横に置いて行ったのは、箸置きがオリジナルで店の屋号の一文字、『明』の字が描かれていたからか？と、勝手に納得してしまいました。 

程なくして、蕎麦が運ばれてきました。麺は細め、色はさほど濃くはないですがピカピカと輝き眺め良しです、まずはひと口つゆには付けずいただきます。口の中に、蕎麦の香りと甘みが広がり何とも美味。さっきまでの暑さが吹き飛ぶ清涼感が、口の中に一気に広がります。ふた口目は山葵をちょこんと乗せて、つゆには付けずいただきます。更に清涼感が口の中を吹き抜け、箸が止まらない。次はつゆに付けますが、私の場合薬味は基本入れない主義です。葱の香りが強烈過ぎて、出汁の香り台無しになるのを恐れて葱には悪いけど、出番はありません。

　つゆは、鰹が香るすっきりとした関東風でしょうか、銀座と言う土地柄、上品かつ、洗練されたお味でした。最後に白濁した蕎麦湯でつゆを飲み干し大満足の食事でした。

　次回は、夜に訪問したいお店です。お酒も豊富でお料理も、手が込んだものがたくさんありとても興味深いお店でした。ごちそうさまでした。