美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

 　

　北里通りには、三合庵と言う名店がありますが、その数軒先に、7年前に立川から移転してきたお蕎麦屋さん『手打ちそば 佶更』という店があります。

　以前より、行ってみたいと思っていましたが、つい、手前の三合庵の暖簾をくぐってしまって、なかなか機会がなかったのですが、やっと訪問出来ました。

　店の暖簾をくぐり店内に入ると、カウンターが7席のみ。二階は、テーブルとお座敷があるようです。静かな店内には、クラッシックのBGMが流れ落ち着いた店内。照明は少し暗めだが、清潔感のある無駄のない設えです。

　野菜の天ぷらのざるそばを注文しました。少し離れた席には、若い男性がひとり、盛大な音を立てて蕎麦を手繰っているので、横目で様子を伺ったら、大きな海老のしっぽが２本、天を仰いでいましたよ。実に美味しそう、期待は高まります。

　しばらくして、野菜の天ぷらとざるそばが運ばれました。野菜の天ぷらは、オクラ、インゲン、ししとう、茗荷、かぼちゃ、レンコン、さつまいも、茄子、アスパラ。どれも、ホクホクして噛むと湯気と一緒に野菜の香りが口の中を漂います。

　ざるそばは、コシのある挽きぐるみで甘みもあり、少し幅のあるそばです。最初に何もつけず、次に塩、わさび、そしてつゆにつけていただきました。薬味は、晒した白い葱とわさびです。汁は、辛くもなく甘くもなく、角がなくとてもバランスの良いまろやかな出汁でした。

　蕎麦の量も、天ぷらの量も満足でした。そば湯も、とろ〜りとして大変美味しくいただきました。そば粉は、北海道産のそば粉だそうです。

　お会計の時、店主の方がわざわざ出て来てくださりご挨拶していただき、とっても感じの良いお店でまた、是非また訪問したいと思いました。ごちそうさまでした。