美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

以前から家が近いのでこの店には立ち寄っていた。やや大衆的な店が多いビルの一角で手打ち蕎麦提供している珍しい店と思っていた。宮本製粉の群馬・深山産夏蕎麦粉を使用していることが分かり再度訪問。
　かき揚げ天二色もり(せいろ・田舎)と炙り鶏トマトつけ蕎麦をいただく。天ぷらは小海老・とうもろこしのかき揚げでからりと揚がっており香ばしさがあるがやや硬い。二・八のせいろは宮本製粉の群馬・深山産夏蕎麦粉と感じるるようなやさしい食感であり瑞々しさのある蕎麦であった。細く適度な水分で喉越しもよい。二・八だが小麦の味を感じさせない蕎麦の主張のあるソフト感はこれまでの２店と同じである。田舎蕎麦はとても色が濃いので外の皮をかなり引き込んでいるようだ。口当たりも強いが硬さの中にも蕎麦の味をはっきり引き出している。
　炙り鶏トマトつけ蕎麦は最近のはやりのトマト使用だがベースに「返し」を使い、とまとをたっぷりと混ぜ夏の雰囲気を醸し出している汁。店主は毎朝、石臼挽き自家製粉手打ち蕎麦を２人でやっていますとにこやかに話をする。本陣グループで宮本製粉から深山の夏蕎麦を仕入れているとの事。ビルの中のサラリーマンの多い中、昼のランチは蕎麦を主流とし、夜は一品料理、鮮魚、酒にもこだわりが多いようだ。　　　以上