テキスト2いろいろな「蕎麦切り」で紹介されていたお店。「変わり蕎麦」の2色そばを目当てに行ってみた。神保町駅を出てから、スズラン通りを抜けて、靖国通りと明大通りが交わる駿河台下交差点を渡ってから右に折れ、明大通り沿いに南へ200メートル行き、最初の交差点を左に曲がると更科の看板が見える。のれんをくぐると、椅子席が雑然と並べられており、小上がりの座敷はない。予想していたような歴史を誇る老舗の格式ばったところは全くない、庶民的なお店の様子である。
クリスマスでお客の少ないのを見込んで仕込みを控えたそうで、2色そばは昼間で売り切れていた。見込みどおりで、お客は私一人だけであった。写真撮影の許しを請いながら、蕎麦鑑定士を受講していることを話した。頼んだアナゴの天せいろが運ばれてくると、ご主人が厨房から
出てきて、更科蕎麦の名前の由来、お店の歴史、神田界隈の街の歴史、東京(江戸)の蕎麦切りの歴史などをとつとつと話して聞かせてくれた。この話は、相当に有名でネットでも詳しい紹介記事を多く探すことができる。
蕎麦の色は濃い、予想していた白色ではなかった。セイロ用の蕎麦は、更科粉ではなく、一番粉を使っているそうである。
薬味は、たっぷりの葱と大根おろしと山葵。
太さは極細、手切りではなく機械で切りであるとのこと。
一箸目は例によって何も付けずに、すすり込む。
蕎麦の香りは、あまりしない。
歯ざわりは、相当に腰が強く歯応えがある。つなぎ粉は強力粉で、蕎麦粉八につなぎ二の割合であるとのこと。
よく噛んでみる、甘みが出てくる。噛めば噛むほど甘みが強くなる。
もう一箸、何もつけずに食べてみる。美味しい。確かに、こうやってゆっくり噛んで食べてみると、汁をつけなくても全部食べられそうである。
次は汁を付けて食べる。汁は少し濃い目だが、しつこくなくそばに良く合っている。
葱と大根おろしを入れてみると、葱の香りと大根の辛味がうまく調和しているように思う。
5回ほど噛んで飲み込んでみたが、のどにきつい感じがする。もう少し噛み砕いてから飲み込むとのどをすっと通ってゆく。強力粉を使っている分だけ、噛む回数を増やす必要があるようである。
アナゴは、一匹分をからっと揚げてあり、箸を入れるとさくっと切れる。これを汁に浸すところもが汁を吸って、アナゴの身の味を引き立てるようである。あっと言う間に、胃に納めてしまった。
お勘定を済ませると、女将さんが「予約の電話をくれれば、2色そばを用意しておきますよ!」と言いながら、「神田錦町 更科」と刷り込んだ名刺を渡してくれた。
店名 | 神田錦町 更科 |
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電話番号 | 03-3294-3669 |
住所 | 東京都千代田区神田錦町三丁目14番地 |
アクセス | 都営新宿線/三田線 神保町駅 徒歩約10分 都営新宿線 小川町駅 徒歩約5分 |
営業時間 | 昼 午前11時~午後3時 夜 午後5時~午後8時(最終注文時間8時) |
定休日 | 毎週日曜日 祝日 |
平均的な予算(昼) | 500円~1000円 |
平均的な予算(夜) | 1000円~3000円 |
予約 | 可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 無 |
席数 | テーブル席 23席 |
駐車場 | 無 |
禁煙 | 時間帯禁煙 |
アルコール | 有 日本酒、焼酎、ビール |
ホームページ | http://www.kandagakkai.org/noren/ |