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蕎や 月心(東京都

こじんまりとした店内に広がるジャズ音楽と、手頃な値段で美味い玄挽田舎蕎麦に大満足
レポート提出者:かきあげそばさん

1 店の外観.JPG 平成25年1月21日、月曜日の午後1時少し過ぎに入店。おしゃれな『月心』の陶器でできた看板と、『石臼挽き手打蕎麦』の看板が目印。暖簾をくぐり、その先のドアを開けると、店の大半を占める長いカウンター式のテーブルが置かれ、入口のすぐ右側に隠れるように4人席のテーブルもある。和の代表である漆喰壁の店内には静かなジャズ音楽が流れ、何とも言えない素敵な空間、異次元の世界が広がる。棚などに花や和の小物も置かれ、清潔感と温もりを感じる。

30代カップル、赤ちゃんづれの若夫婦、女性一人が先客でおり、長テーブル席の端に座った。香ばしい蕎麦茶とおしぼりが出される。若いご夫婦で営まれている様子。有名な『すだちそば』(温)も気になったが、やはり基本である『玄挽田舎』(冷)を注文。大盛り(1.5人前)、特盛(2人前)も可能とのことで、250円増しで大盛りをお願いした。

蕎麦は、玄蕎麦を石臼で粗く挽いた枚数限定の『玄挽田舎』、丸抜きの実を細かく挽いた『細挽せいろ蕎麦』の2種類。それぞれの粉の種類は、宮城県七ヶ宿町北早生、新潟県新発田市信濃1号とのこと。麺の太さは変わらない。

 4 玄挽田舎蕎麦(大盛り).JPG待つこと15分。さすがに挽きぐるみだけあって、濃い色のいい感じの蕎麦である。香りがとても強い。食欲をそそる香ばしさ。一口食べた蕎麦は滑らかで、関東かどこかの方言でいう『なめっこい』感じがする。太すぎず細すぎずの麺を噛むと適度な歯応えがあるが、粉っぽさもなく、すんなりと喉の奥に落ちていく。粗塩が一緒に出され、『はじめの一口を塩で楽しんでみては・・・』ということで試してみる。驚いたことに、程よい塩味の奥に蕎麦の素朴な甘さが感じられるではないか。思いがけず得した感じだ。

5 蕎麦湯、一口甘味(甘酒とミルクのプリン).JPG温かい蕎麦のつゆは関西風の仕上がりだそうだが、冷たい蕎麦のつゆは、利尻昆布と鰹節を使った江戸前風。やや辛口であるが、辛すぎず適度な鰹の香りもあり、すっきりした味は私の好みだ。それにしても、大盛りの蕎麦にしては蕎麦つゆが少し多いのでは? 残ってしまいもったいない・・・と思っていたが、十分な量の蕎麦湯が供されて納得。適度に白濁した蕎麦湯は蕎麦つゆとの相性も良く、残った蕎麦つゆで3杯楽しめた。

平日には食後のデザートがあるとのこと。『甘酒とミルクのプリン』を頂いた。ほんのり香る甘酒の匂いと、ミルクプリンの滑らかな食感。トッピングされたキウイソースの酸味とも調和した上品で絶妙な味だった。

3 店内の様子.JPG まとめとしては、一つ目の特徴は、『何とも言えない素敵な雰囲気の店』であること。以前レポートした目黒区青葉台の『東京土山人』とも深い関係があるそうで、そのため器や内装も魅力的。同じ『すだちそば』もメニューにある。ジャズ音楽の似合う蕎麦屋は妙に落ち着く。二つ目の特徴は、『手頃な値段で美味しい蕎麦が堪能できる』こと。蕎麦はもちろん、蕎麦つゆも蕎麦湯も正統派で上品な美味さである。食べると幸せな気持ちになること間違いなし。次回は『細挽せいろ蕎麦』にしようか、『すだちそば』にしようか、もう一度『玄挽田舎』にしようか・・・思いを馳せながら家路についた。

 店主ご夫婦の蕎麦に対する真面目な姿勢、上品で明るく気軽に入りやすい店の雰囲気は非常に好感が持てる。居心地の良い状態をこのまま続けて欲しい。

2 料理のメニュー(店頭).JPGのサムネイル画像

店名蕎や 月心
電話番号03‐3791‐1173
住所東京都目黒区中町2‐44‐15
アクセス東急東横線 祐天寺駅及び学芸大学駅から徒歩約10分   東急バス(渋71、黒06) 水道局目黒営業所前 バス停下車すぐ
営業時間昼  12:00~15:00(ラストオーダー 14:00)   夜  18:00~22:00(ラストオーダー 21:30)
定休日水曜日、第3火曜日
平均的な予算(昼)1,000円程度
平均的な予算(夜)2,500円程度(軽く飲んで食べて)
予約可(夜のみ)
クレジットカード
個室
席数12席 (カウンター8席、テーブル席4人席×1卓)  ※店内が手狭なため、ベビーカーでの入店はできません。
駐車場無(近くにコインパーキング2ヶ所あり)
禁煙禁煙
アルコール有 (ビール、日本酒、焼酎、ワインなど豊富)
ホームページhttp://tsukigocoro.com
35.632561,139.6922442

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