私にとって、2011年そば屋業界の重大事件の一つが、年末の一番町「吉田」閉店だった。開店当初、割烹型の開放的な店づくりは画期的で、茹でから種物づくりまですべて目の前で作業されるのを見ながら楽しむことができたものだ。店主の吉田伸一氏は日本料理の教室もやっていたほどなのに、バブル崩壊、デフレの長期化で店の維持が難しくなったのだそうだ。
ところが、新たにそば屋に挑戦しようとする人が現れ、居抜きで店を買い取り、今年5月から夜の営業を開始した。吉田氏が技術指導をしており、9月10日から昼のそばを開始した、という次第。ほっとする話である。しかも、昼を始めたその当日に訪問できたのは、偶然とはいえ、やはりうれしい。
メニューも「吉田」時代とほぼ同様で、鴨せいろはざるの上にそばを盛り、フランス産の鴨と揚げたネギを添える。1,680円も同じ価格。ただし、評判だったごぼう天そばはまだ始まっていない。
いまは、店をいかにうまく運営するかの段階で、そばのゆで上げの見切り方、汁作りでの出汁の合わせ方、種物での担当同士の連携など、発展途上と見受けられた。近い将来、「吉田」を完全に引き継ぐことできるのを期待したい。
【写真の説明】
残念ながら、写真はありません。
店名 | 正 |
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電話番号 | 03-5211-6189 |
住所 | 千代田区一番町15-15 |
アクセス | 地下鉄半蔵門線半蔵門駅九段下寄り出口から徒歩3分 |
営業時間 | 昼 11:30-14:00(暫定) 夜 17:00-23:00 |
定休日 | 日、祭 |
平均的な予算(昼) | 1,000-2,000円 |
平均的な予算(夜) | 3,000-5,000円 |
予約 | 可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 無 |
席数 | カウンター10席、テーブル8席 |
駐車場 | 無 |
禁煙 | 禁煙 |
アルコール | 有(日本酒中心) |
ホームページ | なし |
35.6861032,139.7392992