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手打ちそば 芳とも庵(東京都

蕎麦屋に吹く新しい風
レポート提出者:更々鶴々さん

2013年5月23日木曜日 14:00入店 店内にJAZZが流れる、嬉しい。 蕎麦屋ではなぜか「音楽なし」が業界のあたりまえだが、他の飲食店同様に音楽がある。

!cid_inlineImage0.jpg店内の様子は、席のすぐ隣がガラス張りの手打ち蕎麦作業所、 打ち台・木鉢・脱皮機・石臼・粉篩い機・がそろえられ店主がいう「手打ち」という意味が具現化された本気度の高い店。 食の安全・産地表示・食のトレーサービリティーが問われる昨今、 この店内は客の不安、心配に十分、応えられる内装だ。

今回ここを利用するのは初めてです。 津軽蕎麦が売りのお店です。三種盛を注文する。 三種とは江戸蕎麦、田舎蕎麦、津軽蕎麦の三種です。 最初にいいなと思ったサービスは、一皿づつ蕎麦が出てきたことです。 あたかもフレンチの前菜・スープ・魚・肉・デザートと一品ごと提供されるかの様に、蕎麦屋では新鮮なサービスでした。 店主は以前ホテルで働いていたとの事、素晴らしい提供方法を吸収してきたようです。 その繊細な心遣いと提供方法の工夫から、次世代の蕎麦屋の在り方を感じました。

さて江戸蕎麦です。 江戸蕎麦はとは、何ぞやという定義は私にはわかりませんが、自然薯をつなぎに使用したと思われる蕎麦でした。 歯ごたえはモチモチ感があり色はベージュ色。 噛んだときに鼻から抜ける香りは、自然薯の香りが強く蕎麦の香りを征服している。

自然薯が好きなわたしには、好印象の最初の皿。!cid_inlineImage1.jpg続いて田舎そば、太く黒々した蕎麦。

よくある粗挽きの田舎蕎麦だ。 濃い辛汁に負けない力強い田舎蕎麦。

蕎麦を噛んで飲み込んだ時に残る余韻に、少し粉ぽっさがあったのが気になるが、 濃い辛汁がそれらをうまく包み込みカバーしていた。

この辛汁は3種が終わるまで全て通して同じです。 鰹の風味が感じられる濃くて、コクのある黒々した汁。

ただ使われた鰹は本枯れではないような気がする。 もっとスモーキーな強い鰹出汁が私好みだがコクがあり美味しい汁です。

!cid_inlineImage3.jpg最後に、看板の津軽蕎麦。 色はやさしいベージュのしっとり、しなやかな蕎麦。蕎麦のコシはしっかりあるが、のどごしはしなやか。

大豆の風味は感じることはできないが、蕎麦の印象をやさしく丸くしていると感じた。蕎麦の風味・香りをやさしくしている。 津軽蕎麦とは大豆を一晩水につかせ、濾した後の絞り汁でつないだ蕎麦とのこと。

失われゆく地方蕎麦を復興させる店主にエールを送りたい。 ぜひ継承してもらいたい。

店名手打ちそば 芳とも庵
電話番号03-3235-7177
住所新宿区納戸10番地
アクセス大江戸線牛込神楽坂駅より徒歩5分
営業時間昼12:00~14:30 夜18:00~21:00
定休日月曜日 第一・第三日曜日
平均的な予算(昼)1500円
平均的な予算(夜)2500円
予約
クレジットカード不可
個室
席数25席
駐車場無 ただしすぐ近くにコインパークあり
禁煙禁煙
アルコール
ホームページhttp://soba-yoshitomo.jp
35.6979961,139.73417130000007

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