美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

真夏の太陽が真上にある頃、お店の前に到着する。

そこは茶黒系の静かなたたずまいの店《無庵》である。入口の雰囲気からして味が分かるような店でうれしい。

店内もシックな造りで木の香りが漂うようである。２階が蕎麦打ち場になっているとの事で天井の一部から蕎麦を打つ音が聞こえてくるような吹き抜けの高い天井がある。丸抜きで仕入れて店で製粉しているという。

二八蕎麦は、福井と長野八ヶ岳産蕎麦粉のブレンドとのこと。昨年の秋蕎麦を真空パックで冷凍保存して使用していると聞く。

やはり保存がしっかりしていて蕎麦打ちの技術とあいまって感動的な味わいを醸し出す蕎麦になっていた。つなぎがわからないような気がする。滑らかだがこしがありしっかりしている。

そばの長さとしては短めである。一瞬手挽かと確認してしまったほどであった。それほどのうまさがあった。その後に出てきた手挽き十割は、やや茶系が濃い玄蕎麦に近い。こちらはやや硬めの蕎麦で細さは二八と同じくらいである。手挽きでもメッシュの違いで?味にも変化が出ている。硬めがネックであろうか・・・岐阜・仲佐の手挽きとが交差している・・・

　お料理も日本酒もおいしく提供している店であることを再度知り得た。