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上野藪蕎麦総本店(上野)(東京都

名店「上野藪蕎麦」の味「かき南ばん」「そばがき」
レポート提出者:ライシーンさん

kakinanban.jpg 『「藪蕎麦」を知れば、蕎麦がわかる』との片山虎之介先生の言葉を思い出し、大晦日の前日に訪れました。上野藪そばさんの経営者の鵜飼良平氏は、日本麺類業団体連合会(略称:日麺連)と全国麺類生活衛生同業組合連合会(略称:全麺生連)の双方の会長をされている方であることを、私は蕎麦鑑定士を受講するまで知りませんでした。蕎麦鑑定士の食味試験の際に、片山虎之介先生から「受講生に提供した辛汁が上野藪そばさんの辛汁です」という説明があって以来、何度となくお店に足を運んで名店の味を楽しんできました。

 今回の食味の目的は、冬季限定の「かき南ばん」と、「そばがき」。「かき南ばん」は三陸産の牡蠣を使った冬季しか食べられない季節メニュー。「かき昆布焼」も季節メニューで食欲をそそります。

 「そばがき」・・・実は、蕎麦鑑定士を受講するようになってから、「せいろう」が美味しいお店では必ず「そばがき」もオーダーすることにしています。この理由は、今まで私が訪れたお店を観察した結果、あらかじめ蕎麦麺を麺線に切って作り置きしておき、オーダーを受けるとすぐに蕎麦麺を茹でてお客さんに提供する蕎麦屋さんが多く、特に繁忙期ほどこのような作り置きの傾向が顕著になりました。

uenoyabu45.jpg 一方、「そばがき」の場合は、あらかじめ作り置きしていることが少なく、オーダーを受けてから蕎麦粉を捏ねるお店を多く見かけました。この点に気付いてからは、「せいろう」の美味しいお店では、必ず「そばがき」もオーダーし、食味を楽しむことにしています。たかが「そばがき」、されど「そばがき」と言うのが私のこだわりです。

 さて、上野藪そばさんに話を戻します。食味に訪れた日は、大晦日の前日のお昼だったのでお蕎麦屋さんにとっては超繁忙期であり、さらに上野藪そばさんはTVや雑誌で頻繁に取り上げられる名店で、「蕎麦鑑定士」受講生レポートにもお店の名前があるぐらいですから、1130分の開店前からお客さんの長蛇の列ができ、私たちも止む無く列に並んで開店を待たざるを得ないぐらいの混雑ぶりでした。

 開店と同時に運よく入店できました。私どもは二人でしたので、「そばがき」、「かき昆布焼」、「せいろう」、「かき南ばん」の4点をオーダーしました。蕎麦打ちの実演を鑑賞しながら、暫く待ちました。私たちよりも先にお店に入って、「せいろう」や「かき南ばん」をオーダーしたお客さん方には次々とお蕎麦が運ばれていきますが、私たちにはまだ何も運ばれて来ません。私たちよりも先に入ったお客さんが食べ終えて、入れ替わりに入って来られたお客さんのお蕎麦も運ばれていきます。しかし、私たちのお蕎麦は、まだ運ばれてきません。辛抱強く待つこと30分、ようやく「そばがき」と「かき昆布焼」が運ばれてきました。

kakikonbu.jpg 店員さんが気を遣って、「そばがき」と「かき昆布焼」を私ども二人で取り分けできるように二人分の蕎麦猪口とお皿を一緒に運んできました。

 「そばがき」は他店では味わえない柔らかであっさりとした食味で、とても美味しい。30分間も待つ甲斐がある美味しさ。「かき昆布焼」は、う~んと唸ってしまうほど、ふっくらと軽く焼いた牡蠣に焼き昆布の味がからみ、何とも言えない調和した至福の美味しさ。これらの2品を食べ終えたところへ、「せいろう」と「かき南ばん」が運ばれてきました。「かき南ばん」は、焼き牡蠣から出た旨みが甘汁に溶け込んで、とても美味しい。年の瀬に、とても美味しいお蕎麦を頂きました。

 最後に、このレポートを読まれた方は「30分間も待たされるのか」と思われるかもれませんが、私たちの場合、蕎麦打ちの実演を鑑賞しながら待っていたら、あっという間に時間が経っていました。

店名上野藪蕎麦総本店(上野)
電話番号03-3831-4728
住所東京都台東区上野6-9-16
アクセス東京メトロ・JR上野駅徒歩5分
営業時間11:30~21:00(ラストオーダー20:30)
定休日水曜日
平均的な予算(昼)1,000円~3,000円
平均的な予算(夜)1,000円~3,000円
予約
クレジットカード
個室
席数40席
駐車場
禁煙禁煙
アルコール
ホームページhttp://www.yabusoba.co.jp/mutsumi/index.html
35.7101071,139.77545710000004

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