100年前の古民家を再生させ、『そばの里』の一角を担って営業する蕎麦屋さんを訪ねた。立派な門をくぐってお店に入る。
太い梁や囲炉裏のある室内には古い箪笥などが置かれ、日本の山村文化に囲まれて蕎麦を味わえる。囲炉裏の席に座ろうか、和室にしようか、それとも椅子席で食べようか、その時の気分で自由に選べるとても素敵な空間がここにあった。
メニューには「ご注文頂いてから調理しますのでお時間がかかります。ご了承下さいませ。」とあり、ホームページには「自分が食べておいしいと思うものを作っています。」と 書いている南砺市利賀村の「雪乃庄屋」。
注文した「山菜おろしそば」(4月~11月限定:1000円)を待っている時に静かに流れる洋楽の女声の歌が耳に入ってきた。落ち着いた心で蕎麦が楽しめる気配りがされていた。蕎麦のおいしさをさらに増幅させてくれてありがたかった。古い足踏みミシンの上に、LPレコードプレーヤーと真空管をむき出しにしたラジオが飾られていた。
皿に盛られた「山菜おろしそば」とそばつゆ、漬物が出されてきた。まず下の方から数本取り出して、蕎麦を何もつけないで噛んでみた。甘みのあるいつもの美味しい香りがした。
次に蕎麦ちょこのつゆ2/3ほどを大根おろしと山菜の上からぶっかけた。1mmの細打ちに徹したそばに、つゆがよく絡んだ。山菜が混ざり合った蕎麦はおいしくて、すっすっと口の中に入っていく。
土地で採れた山菜を使い、おいしく蕎麦を食べようとした利賀の人たちの知恵であろう。最後は、蕎麦ちょこに1/3ほど残しておいたそばつゆに蕎麦湯を足して飲み干した。新蕎麦は長野県大町産の蕎麦粉を使い、その後は利賀産とブレンドして手打ちしている。
店名 | 雪乃庄屋 |
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電話番号 | 0763-68-2133 |
住所 | 富山県南砺市利賀村坂上1180 |
アクセス | JR城端線城端駅から車で約1時間。東海北陸自動車道五箇山I.C.から車で約30分 |
営業時間 | 平日11:00〜15:00迄 16:00~22:00迄 土日祝日10:00〜18:00 ※冬季は電話確認が必要。 |
定休日 | 木曜 (祝日の場合は営業し、振替休日はなし。) |
平均的な予算(昼) | 1000円 ※天ぷらそばは平日限定。 |
平均的な予算(夜) | 3000円 |
予約 | 可 |
クレジットカード | 不可 |
個室 | 有 |
席数 | 40席 |
駐車場 | 有 |
禁煙 | 喫煙可 |
アルコール | 日本酒(五箇山の地酒) 生ビール・ビンビール |
ホームページ | http://toga-nakanoya.com/contents/yukinoshoya/index.html |