美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　北松戸駅から５00メートル弱の真っ赤な建物が目印でよくわかる。店頭には手書きのコピーや店主の写真入りの立て看板が置いてあり、派手な印象を受けるが、店内は靴を脱いで上がる純和風。入って右側が畳敷きの座卓方式で、左側に椅子６脚を置いた半個室方式の客席となっている。メインはあくまで座卓方式。室内にも店頭と同じに店主の写真や手書きの蕎麦の説明文などが壁に張り出されており、情報発信は充分おこなわれている。

　蕎麦は、2－8と十割のどちらかから選べる。（黙っていると、2―8が出てくる）

　2―8のもりそばは、中細でボリュウムが通常の１．５人分もあろうかと思われるほどの多さである。その蕎麦も５０センチもあろうかと思われる長い蕎麦。
　蕎麦粉は、青森県産で、玄蕎麦を取り寄せて石臼で引いたものを毎日打って、ゆでたてを提供している。
　つけ汁は中辛で、蕎麦に十分つけて味わえる。だし汁は、鰹節、鯖節、宗田節の３種を業者に任せず自分で削って毎日作っているとのことで風味は抜群で、蕎麦ともよくからみ喉ごしが非常に良い。

　十割のかけそばは、太目、短めでまさに田舎蕎麦の典型で、野趣充分である。スルスルすする蕎麦ではなく、よく噛んでその噛み応えを味わう蕎麦の代表ともいえる。かけ汁は、鰹節等のだしがよく効いておりうまい。