美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　阪急梅田駅の近くにある新梅田食堂街。その中にある、いつも行列の出来ている蕎麦屋さんがこの御陵院香雅である。
　地元の人に話を伺うと、忙しいサラリーマンがお昼ご飯に蕎麦をさっとすすってさっと帰るような食堂的なそば屋と違い、本格的な手打ちの二八蕎麦を堪能できるお店のようです。表の看板を見ると北海道産の蕎麦を使った手打ち二八蕎麦のようです。 

　お店に入ると大きなテーブル席がひとつ。8名が座ると満席になる小さなお店ですが、ご主人一人でいい蕎麦を食べさせようと思えば、これくらいがちょうど良いのかもしれません。

　田舎のお家の食卓のようで、和やかな雰囲気がします。とても梅田の繁華街にいるとは思えない雰囲気です。 テーブルの上には鷹の爪や塩が置いてあります。 蕎麦屋さんで塩があるということは、それだけそばが美味しいということでしょうか。

　そばのメニューは、もりそば、おろしそば、山かけそば・・・とあり、いつも通りもりそばを注文するところですが、ここのオススメは鴨汁そばと言われ、食べてみることにしました。

　注文するのは二八の鴨汁そば。鴨汁と一緒に普通のそばつゆが付いてきます。 蕎麦は細めで透き通るような感じの艶やかさです。実に綺麗です。まずは何もつけずに蕎麦だけでいただいてみます。適度な瑞々しさでつるつるっと入ってきます。喉越しがいいとはこういうそばの事かと改めて理解できます。

　そのままのそば、塩、そばつゆ、鴨汁と好みに合わせて楽しめます。そばと鴨汁の組み合わせはなんと美味しいことか。濃い目の鴨汁でしっかりした味です。そばつゆは少し濃い目のしっかりしたつゆです。風味が強く味に深みがあります。 

　このお店は、売切れ次第閉店のようで食べるなら昼前くらいから行った方がいいようです。夕方くらいにはとっくに売り切れて閉店しています。