美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　西武新宿線、武蔵関北口から右へ歩いていくと、交差点に出る。そこから左を見渡すとビルの一階に小さくたたずんでいる。ここへはよく一人でお昼を楽しみにきています。昼間からゆっくりとお酒が飲めるこじんまりとした落ち着いたお店です。

　席に案内されると既に両隣にはそれぞれ一人で日本酒とビールを飲んでいる。いつものように私も一杯やりたいところだったが、この後今回は打ち合わせの為そうはいかない。香ばしい甘みのあるそば茶で一息つく。そば茶を頂けるのも蕎麦屋に行くのが好きな理由の一つです。

　さて、今回はもりそばを頂きます。ここの蕎麦は、店名がにはちと言うが十割そばです。茨城県常陸大宮産のそばの実を店内の石臼で挽いたそば粉の手打ちそば。

　丁寧に細く切られた蕎麦が運ばれてきました。さっそく、つゆにつけずそのまま頂くと蕎麦の香りが口いっぱいに広がります。蕎麦について勉強してから、何もつけずに一口頂く事が習慣となりました。ここの蕎麦は、何もつけずに食べる美味しさをとても実感できます。蕎麦が甘い。でも、実はここのそばつゆも美味しいです。ちょっと濃いめのそばつゆにどっぷりと麺をつけて頂きます。歯ごたえのしっかりとした蕎麦で噛めば蕎麦の甘みがそばつゆとちょうど良く口内調理され、柔らかい味わいになります。麺の硬さもうま味、そしてそばつゆとの相性は、とても好きです。にはちさんの蕎麦はとても美味しいです。

　メニューで気になったものがありました。タイトルにあるように、今日のデザートはそばしるこに決定。ちょうどいい温かい小豆汁の中にそばがきが入っていました。そのそばがきを口に運ぶとすぐに溶けてしまうような滑らかさ。蕎麦の香りが再び口いっぱいに広がり今日もこのお店に来れた幸せを感じた一日でした。