美味しい蕎麦をもっと愉しむための蕎麦情報ウェブマガジン

　平成28年1月21日にオープンした蕎麦処　樹樹　を訪ねた。近くには富山市ファミリーパークやガラス工房、富山大学付属病院などがあって、人が多く行き来するところにある。

　在来種（八尾・大長谷）を地元で栽培し、自然乾燥したものを提供しているが、この日は、在庫が終わって福井県永平寺町産の玄そばを使っていると袋とともに店内に展示されていた。11月から又、地粉に戻るという。

　お店に入ると軽やかにジャズが流れていた。天ぷらと蕎麦がメニューの中心と聞いて天ぷらそばを注文した。そば茶に蕎麦かりんとうのお通しが届く。

　茹で上がった直後のざるそばが出された。透明感のある少し色黒の蕎麦は見るからにおいしそうだ。蕎麦を噛んでみると甘味があり、風味も強かった。

　次に抹茶塩を振り掛けて食べてみたが、蕎麦の旨味をさらに引き立たせた。

　そして、生わさびをからめて食べた。音楽を聴きながら、ゆったりと蕎麦を楽しめるのは今のライフスタイルに合っている。そばつゆをそのまま飲んでみた。甘めのつゆに、ネギ・大根おろしの薬味を加えるとぴったりの味になった。店主に聞くと、特に醤油に拘っているとのことだった。

　そして天ぷらが出された。カラッと揚がっていて歯ごたえがあり、きすの天ぷらのソフトな舌触りは絶品だ。ボリュームも十分で、満足できた。店を出てからソバの花が咲く庭を眺めて帰途についた。